- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道更別村
- 広報紙名 : 広報さらべつ 令和7年10月号
vol.137 保健師 稲本夕海
■家族みんなで受診しましょう 総合健診のお知らせです
「仕事に打ち込める」「大切な家族と一緒に過ごせる」「ご飯をおいしく食べられる」「好きなことに熱中できる」・・・。
皆さんが日々感じている当たり前の幸せはご自身やご家族の健康が基盤にあることで成り立っています。その基盤を確実なものにするためにも、年に一度健診を受ける習慣を身に付けましょう。
◆更別村の現状
令和6年度総合健診受診者のうち、97%の方に何かしらの異常(要経過観察、要再検査、要精密検査、要受診)がみられ、生活習慣の改善が必要であることが分かりました。(図1)また、異常がみられた受診者の約92%が2項目以上で異常があると診断されています。
主要な生活習慣病に起因する項目で異常値を示した方の割合をまとめました。(図2)糖尿病の診断基準の1つであるHbA1cの値が基準値を超えている方の割合が最も高くなっています。続いて、脂質異常症(LDLコレステロール、中性脂肪)、肥満(BMI)を示す数値で異常がみられた人が多い結果となりました。
図1 令和6年度総合健診受診者(285名)

◆毎年のデータから病気のリスクを把握できます
高血圧・糖尿病・脂質異常症などは突然発症するものではなく、何年もの生活習慣の積み重ねによって発症します。
発症する危険性があるかないかは、毎年健診を受けていれば、検査結果から読み取ることができます。
図2 生活習慣病に起因するデータにおいて異常値を示した人の割合

◆さらに大切なのは受診後の対応
健診を受診するだけで完結させてはいませんか?総合健診は、受診結果に合わせて保健師・管理栄養士が行う保健指導の対象となることがあります。
ご自身の体の状態を知り、見直すことで健康的な生活習慣を確立していきましょう。
◆総合健診日のスケジュール
日程:10月28日(火)、29日(水)、30日(木)、31日(金)、12月8日(月)、9日(火)
受付時間:午前7時00分~午前11時00分(30分刻みの予約制)
場所:老人福祉センター
申し込み・お問い合わせ:保健福祉課保健推進係【電話】53-3000
※対象者、検査項目・料金等の詳細につきましては広報8月号をご確認ください。
◆がん検診もあわせて受診しましょう
国立がん研究センターを中心とする共同研究グループは、日本人を対象としたこれまでの研究を分析しました。その結果、「たばこ」「お酒」「食生活」「身体活動」「体重」の5つの生活習慣と「感染」を合わせた6つの要因が日本人のがんの予防と深く関係していることを突き止めました。また、実際に「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」の5つの生活習慣を気を付けている人とそうでない人では、将来がんになる確率がどれぐらい違うのかについても研究が行われました。結果、これら5つの生活習慣を実践する人は、0または1つしか実践しない人に比べ、男性で43%、女性で37%がんになるリスクが低くなるという推計が示されました。(科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドラインより)
がんは日本人の2人に1人がかかると言われており、誰がなってもおかしくありません。一方で医学の進歩により、早期発見・早期医療ができれば、完治できるがんも増えてきています。
村の総合健診では、胃、肺、大腸、前立腺がんの検診を1日で受けることが可能ですので、この機会に是非、受診をご検討ください。
◆がんを防ぐための新12か条
~自分へ家族へ 予防は思いやり~
1 たばこは吸わない
2 他人のたばこの煙を避ける
3 お酒はほどほどに
4 バランスのとれた食生活を
5 塩辛い食品は控えめに
6 野菜や果物は不足にならないように
7 適度に運動
8 適切な体重維持
9 ウイルスや細菌の感染予防と治療
10 定期的ながん検診を
11 身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
12 正しいがん情報でがんを知ることから
(公益財団法人がん研究振興財団・国立がん研究センター社会と健康研究センター)
問い合せ:保健福祉課保健推進係
【電話】53-3000
