文化 〔特集1〕青森市の歴史を知る秋 タイムスリップ 博物館(はくぶつかん)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 青森県青森市
- 広報紙名 : 広報あおもり 令和7年11月号
・暮らし
・鉄道
・昭和
・ロケ地
涼しく、過ごしやすい秋。芸術や文化に触れるのに適していることから「文化・芸術の秋」とも言われます。そこで今回の特集は青森市内にある博物館巡り♪地域に根付く博物館は、その土地ならではの風土、歴史、文化など細かな部分に触れることができます。青森市に住んでいながら未体験の場所も多いのでは。
この秋は、文化・歴史の旅へ出掛けてみよう!
■実は“日本初” 青森市森林博物館(あおもりししんりんはくぶつかん)
◇森と人との結びつきが分かる

◇ヒバで作ったルネッサンス式洋館
建物は明治41(1908)年築で、青森、岩手、宮城の3県で7千人規模の職員を擁した旧青森営林局の本庁舎でした。近年は西洋風のドレスなどのコスプレで写真撮影に訪れる観光客も増えています。展示では、「日本三大美林」に数えられる、青森ヒバの実物も活用した詳細な解説が自慢の一つです。
◇「日本初の森林鉄道」関連資料を展示しています
明治39(1906)年に着工し津軽半島一円に張り巡らされた、日本初の津軽森林鉄道の資料や、森林鉄道を走っていた車両の展示も、同館の大きな特色。映画「飢餓海峡」の撮影で使われた機関車を見ることもできます。
◇あの映画のロケ地にも!
2階にある旧営林局長室は、映画「八甲田山」の撮影で使われました。映画の雰囲気が復元された部屋で、あの大俳優たちが演じた映画の雰囲気を味わってみませんか。
■八甲田山といえばこちらも!
◇八甲田山雪中行軍遭難資料館(はっこうださんせっちゅうこうぐんそうなんしりょうかん)
明治35(1902)年に隊員210人中199人が亡くなった大惨事を、史料に基づいた模型、映像などで解説しています。「映画や小説は史実と違う部分もあり、来館して史実を知っていただければ」と同館の担当者。
今年7月、雪中行軍隊の山口鋠少佐の親族から勲章などの遺品を寄贈され、未公開資料展示会を計画中です。
問合せ:八甲田山雪中行軍遭難資料館
【電話】017-728-7063
▽11/22(土) 森博演奏会「明治建築と津軽三味線」
日時:11/22(土) 18:00~19:00
内容:山上進さん(津軽三味線奏者)と明治建築の共演
料金:
一般250円
高校生・大学生130円
(中学生以下・70歳以上は無料)
申込み・問合せ:11/17(月)までに、イベント名・住所・氏名・年齢・電話番号を〒038-0012 柳川二丁目4-37 森林博物館へ
【電話】017-766-7800【FAX】017-766-7803【E-mail】[email protected]
※申込み後の連絡はありませんので、当日お越しください。
▽12/6(土) クリスマスリース作り
日時:12/6(土) 10:00~12:00
内容:講師…森林博物館スタッフ
対象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
人員:12人(抽選)
料金:一人1,000円
申込み:11/18(火)必着で、往復はがき(一枚2人まで)にイベント名・住所・氏名・年齢・電話番号を記入し、〒038-0012 柳川二丁目4-37 森林博物館へ
※付添いのかたは「付添」と記入
問合せ:青森市森林博物館
【電話】017-766-7800
■昭和・レトロ好きにおすすめ! あおもり北(きた)のまほろば歴史館(れきしかん)
◇青森の歴史や暮らしが分かる
縄文時代から近現代までの「暮らし」を中心とした展示が充実。木造漁船の貴重なコレクション、旧稽古館から引き継いだ明治時代などの古作のこぎん刺しや南部ひし刺しなど、さらには昭和の家電や家具などの生活用具…。懐かしさや発見にあふれた展示が来館者を魅了します。
◇青森の「暮らし」が分かる展示物がいっぱい
津軽海峡圏の貴重な漁船群(右・国の重要有形民俗文化財)は、漁師たちが木造船を長持ちさせ、自分の船と分かるようにするため、多彩な塗装をしていました。1本の木を削った希少な丸木舟もあります。
古作こぎんなど(下)は従来、作者不明のものばかりでしたが、作者が分かる古作こぎんも数点展示しています。
同館には高さ約30メートルの展望台もあり、青森港一帯はもちろん、八甲田連峰や岩木山、津軽半島、下北半島などの眺めが素敵です
▽12/13(土) スゲで作る「玉しめ飾り」
「しめ飾り」は稲作文化が生んだ日本の習俗で、原型は神社などで見られる「しめ縄」にあります。このワークショップは、しめ飾りについてのミニ講座後、100本のスゲをねじりながら撚(よ)り、そこに松・笹たけ・水引・南天の実・稲穂・紙垂などを飾り付けます。来る年も多くの幸に恵まれますよう感謝と願いを込めたしめ飾りで、良いお正月を迎えましょう!
講師:森山孝子さん(和の伝統文化体験教室「爽華」代表)
日時:12/13(土) 10:00~12:00
場所:あおもり北のまほろば歴史館
人員:10人
料金:1,500円(材料費込み)
備考:ズボンやエプロンなどの着用、汚れてもよい服装でお越しください。はさみ、持ち帰り袋(30cm程度)持参
申込み:11/8(土)9:00~あおもり北のまほろば歴史館(【電話】017-763-5519)へ
■昭和の青森駅前を再現したこちらも!
▽青函連絡船(せいかんれんらくせん)メモリアルシップ 八甲田丸(はっこうだまる)
明治41(1908)年から昭和63(1988)年まで運航された青函連絡船の中で、最も長い23年7か月にわたって津軽海峡を往復し、最終運航船の大役も務めた八甲田丸を保存・展示。昭和30年代の青森駅前や連絡船待合室の風景を再現した展示「青函ワールド」や、鉄道車両を今も積載し連絡船が〝海の鉄路〟だったことを物語る「車両甲板」などが人気です。
問合せ:青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
【電話】017-735-8150
■青森市(あおもりし)中世(ちゅうせい)の館(やかた)
中世時代に津軽地域で勢力を誇った北畠氏の城跡「浪岡城」で発掘された武具や宗教具などを展示。北畠氏が日本の幅広い地域とつながっていたことを物語る物が多く、ワクワクします。浪岡地区の縄文遺跡などの展示も充実しています。
問合せ:青森市中世の館
【電話】0172-62-1020
問合せ:あおもり北のまほろば歴史館
【電話】017-763-5519
※詳しくは本紙またはPDF版をご覧ください。
■西秀記市長メッセージ
◇青森市の文化・歴史の旅に出掛けましょう!
秋は、時を旅する季節です。森林、海、そしてまちの記憶。青森市内各地の博物館施設を巡ると、先人たちの知恵と挑戦が今に息づく青森市の物語に出会えます。
文化・歴史を知ることは、青森市の未来を照らすことに通じます。タイムスリップの旅へ、ぜひお出掛けしてみてください。
