健康 健康ミニ講座

■多様化する不整脈の早期発見
不整脈の中でも心房細動は頻度が高く、加齢とともにその罹患率は上がります。脳卒中のリスクでもあり、適切な管理が重要です。
従来は検脈、12誘導心電図、24時間心電図などでスクリーニングが行われてきましたが、近年ではスマートウォッチによる心房細動検出の有用性も報告されています。スマートウォッチの中には心房細動の脈の乱れをユーザーに通知してくれるものもあります。また、時計背面の腕に接触した電極から時計側面に指で触れたリューズまでを流れる起電力を検出することで心電図の描出も可能な端末も普及しています。さらに、最近では心電計付き血圧計なる医療機器も登場しました。循環器外来においても、これらの機器から得られた情報を共有することが日々の診療の役割の一部になってきています。上に挙げた機器の精度には限界もあります。得られた結果をご自身で判断される前にかかりつけ医との情報共有は欠かせません。
高岡市民病院循環器内科部長 中橋卓也