- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県
- 広報紙名 : 県政だより みえ 令和8年1月号
三重で地域の発展や課題解決に貢献している人・団体を紹介
津市 株式会社つじ農園 代表取締役 辻 武史(つじ たけし)さん
デジタル技術を取り入れた米作りや人との交流を通じて、農村の可能性を広げています。
■地域が元気になる農村の未来をつくりたい!
▽「デジタル技術」×「米作り」のきっかけは?
2016年まで愛知県の精密機械メーカーで、品質管理や生産技術、海外営業などを担当していました。出張先のヨーロッパのワイナリーで、夏はぶどうを育て、冬はワインを売る暮らしに出会い、すごく魅力を感じました。それで「米作りをしている実家なら同じことができるのでは」と考えたのが、現在の活動の始まりです。
今は、三重県産のブランド米「結びの神」など、常時6種類ほどのお米を栽培しています。ドローンで生育状況を確認し、データをもとに肥料を散布するなど、前職で培ったデジタル技術や品質管理のノウハウを生かしています。米作りというより、「自分の商品を作る」感覚で取り組んでいます。
▽活動で心掛けていることは?
農作業の安全性や米の品質の確保は、前職での経験から強く意識していますが、「関係性を育てること」も大切にしています。その一つとして、ご飯を好きなだけ食べられる交流イベント「無限めし」を県内外で開催しています。音楽やアート、地方創生などのさまざまなテーマを通じて参加者がつながり、新たな可能性を広げるイベントです。そういう場所で、つじ農園がどのような想いで米作りをしているかを伝えています。お客様が商品を直接見て、納得してくださることが何より大事だと思っていますので。
農園には、地域の方や学生、海外の方など多くの人が訪れます。その時もちょっとした農作業やイベントなどのお手伝いをお願いするんです。すると、次も来てくれやすくなるんですよ。そうやって関わる人たちが、気づけば仲間になっていく。そんな居心地のよい場づくりを心掛けています。農園に関わってくれた人が笑顔で帰っていく姿を見るたびに、「この場所にも価値がある」と感じます。
▽今後の目標を教えてください
都市近郊の農村では、農業をやめる人が増え、地域の活力が失われつつあります。そんな中、つじ農園のように人が集まり、つながりが生まれ、事業としても成り立つ場を全国に広げていきたいと考えています。そのために、つじ農園をさらに充実させて、「自分たちもやってみたい」と思ってもらえるモデルを確立していきたいと思っています。
また、私自身、三重県が推進する「みえDXセンター」で、「みえDXアドバイザーズ」の一員として、スマート農業の導入などに関するご相談も承っています。ぜひお気軽にお声掛けください。
