- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府亀岡市
- 広報紙名 : 広報かめおか 令和7年6月号(第047号)
市民の皆さんの健康に関して、今回は亀岡市立病院の管理者兼病院長が、専門分野についてお話します。
亀岡市立病院 病院長 田中宏樹(たなか ひろき)
■乳がんの話
女性のがんの中で一番多いのが乳がんです。日本女性の9人に1人が乳がんを経験することになります。そして乳がんになった方の約22%ほどの人は乳がんが原因で亡くなられます。
乳がんの特徴は比較的若年に多いことで、40歳代後半に罹患率のピークがあり、そのため40歳から65歳までの女性がん死亡率の1位は乳がんです(それ以後は大腸がんが1位)。ただし、検診でよく見つかる2cmまでの大きさならば10年生存率は96%になります。検診ですべてのがんも発見できるわけではありませんが、乳がんのマンモグラフィー検診や大腸がんの便潜血反応検査は、比較的簡単な検査で効果も実証されており、女性にはぜひお勧めしたい検診です。
欧米では乳がん検診受診率は70%を超えていますが、日本では約25%ほどです。亀岡市はさらにそれよりやや低いですが、当院では、どこの自治体にも負けないように精度管理に力を入れて高い水準の検診を行っています。今年も亀岡市乳がん検診が6月から始まります。申し込み方法がわからない人は当院や市役所健康増進課にお問い合わせください。