文化 第81回 故郷を知る!!

■日本遺産 藍のふるさと阿波~日本中を染め上げた至高の青を訪ねて~

▽藍と吉野川~吉野川の川湊~ 小笠渡し
小笠(おがさ)渡しは、阿波郡柿原村小笠と阿波郡知恵島村三軒屋(さんげんや)の地域間の渡しで、この地域にとっては重要な交通路であった。開設当初(明治初期には存在していた)は個人運営だったが、昭和23(1948)年に柿島村営となった。村営になっても運営の実態は変わらず、船の調達は船頭(せんどう)が行うなど、いっさいを船頭が仕切っていた。
渡し場は、蛭子(えびす)神社(藍商の寿(ことぶき)家が土地寄進)の北の堤防を越えて進み、護岸を降りて川原を北に進んだ付近にあった。
阿波中央橋の完成により、昭和28(1953)年5月に渡しは廃止となった。