- 発行日 :
- 自治体名 : 佐賀県鳥栖市
- 広報紙名 : 市報とす 令和7年8月号
■同和問題を正しく知って差別のない明るい社会を~みんなで築こう人権の世紀~
県は、県民の同和問題への理解と認識を深め、早期解決を図る目的で、平成3年度から8月を同和問題啓発強調月間と定め、啓発に関する事業を集中的に実施しています。人権とは、誰もが生まれながらにして持っている権利であり、幸せに生きるためにはなくてはならないものです。この機会に、同和問題について考えてみましょう。
●同和問題とは
同和問題は、日本の歴史の中で作られた身分差別により、一部の人が長い間、経済的、社会的、文化的に低い状態に置かれることを強いられ、日常生活でさまざまな差別を受けるという日本固有の人権問題です。現在も自分の能力や人柄とは関係なく、生まれた場所やそこに住んでいるという理由だけで、結婚や就職、日常生活で差別を受けることがあります。
◇人権・同和問題に関する市民意識調査
Q.あなたは、同和問題に関し、現在、どのような人権問題が起きていると思いますか?(複数回答可)
Q.例えば、あなたのお子さんが結婚しようとしている相手が、同和地区(被差別部落)出身の人であることがわかったとき、あなたはどうしますか?
Q.あなたは、同和地区(被差別部落)と呼ばれ、そこに生まれ、住む人たちや出身の人たちに対して、今でも差別が続いていることを知っていますか?
※小数点以下第2位で四捨五入しているため、合計が100%にならないことがあります
●差別はなくなっていない
平成28年施行の『部落差別の解消の推進に関する法律』(部落差別解消推進法)には、現在もなお部落差別が存在することが明記され、基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり『部落差別は許されないものである』との認識の下に、部落差別のない社会の実現を目的としています。しかし、インターネット上での差別的書き込みや購入した土地が被差別部落だったとして契約の解除を要求するなど、法の施行後も差別事案は発生しています。同和問題は過去のこと、終わったことではありません。
●「そっとしておく」「知らなければよい」で差別はなくなるのか
「同和問題はそっとしておけば、自然になくなる」という人もいます。しかし、同和問題を知らない人が、インターネットや人づてに誤った情報を信じてしまうことで、正しい判断ができず、新たな差別を生むことにつながりかねません。
私たちは、間違った情報をうのみにしないことや、不確実な情報を安易に拡散しないことが求められます。「そっとしておく」ことでは差別はなくなりません。市は、今後も学習会や研修会を開催するなどして啓発を続けていきます。
●差別をなくそう
現在の社会には、同和問題をはじめさまざまな人権問題が存在します。私たちは、身近な生活の中で差別問題と関わっています。同和問題は、知識としては分かっていても、いざ身近なこととなると、世間体などを理由にして正しい判断ができなくなることがあります。
同和問題は『差別される人』の問題ではなく『差別する人』の問題です。私たち一人一人が自分自身の問題として考え、誤った認識や偏見に惑わされず、差別を見抜く心を養いましょう。
『人権・同和問題に関する市民意識調査』
市と市教育委員会が、令和6年10月に実施した『人権・同和問題に関する鳥栖市民意識調査』に基づき作成したものです。
[調査対象]無作為二段階抽出の市民3,000人(回収率:35.8%)
◇人権・同和問題に関する市民意識調査
Q.同和問題について、あなたはどうお考えですか?
●「人権・同和問題啓発コーナー」の開設(パネル展示)
◇市役所 1階エントランスホール
※閉庁日は除く
8月1日(金)~29日(金)、8時30分~17時15分
◇市立図書館
※休館日は除く
8月1日(金)~17日(日)、10時~18時
◇サンメッセ鳥栖 1階ホール
※休館日は除く
8月19日(火)~31日(日)、9時~22時
●企業研修や各種団体研修にも人権・同和問題を取り入れてください
本市の社会教育指導員を派遣します(無料)。パワハラ・セクハラ・LGBT問題も研修できます。詳しくは生涯学習課へ。
●同和問題講演会を開催
日時:8月22日(金)13時30分~(開場13時)
場所:サンメッセ鳥栖ホール
演題:AbemaTV『Wの悲喜劇』“部落ってナニ?”で伝えたかったこと
講師:鎮目博道さん(映像プロデューサー、ライター、シーズメディア代表)
その他:入場無料。事前申し込み不要です
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問い合わせ:生涯学習課
【電話】0942-85-3694
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