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自治体の皆さまへ

次代を担う三重人(みえびと)たち

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三重県

三重の未来を切り拓(ひら)く人の挑戦を紹介します!
自分たちがかがやけば、地域もかがやく

■自分の経験を次世代や地域のために生かしたい!
クラフトアルマジロ株式会社/鈴鹿市
代表取締役 永田 健二(ながた けんじ)さん
鈴鹿市でバイクのレーシングマフラーやステップなどのパーツを製造・販売しています。子どもの時から乗り物が大好きで、小学6年生の時にはバイクのレースが見たくて、当時住んでいた名古屋市から一人で自転車をこいで鈴鹿サーキットへ。そこで見たレースが本当にかっこよくて、その時に「ライダーをめざそう」と決意し、高校卒業後すぐに海外に渡り、ライダーとしての活動を始めたんです。その後、鈴鹿にしっかりと腰を据えて「本格的にやるんだ!」という気持ちで移り住みました。引退までの最後の6年間は全日本選手権を走っていて、ライダー時代は、製造業で働きながらレースをしていました。
30歳で引退後は、それまでの経験を自分なりに生かそうと溶接機1台で起業しました。「何か溶接するものないですか」と飛び込みで営業をかけて取引先を増やしながら、ほぼ独学で技術を磨き、機械やスタッフも徐々に増えて、海外輸出を行う大手メーカーの下請けも引き受けるまでになったんです。

▽こんなことに取り組んでいます!
バイクを感じられる「ものづくり」
順調にきた会社経営でしたが、リーマン・ショックで一気に売り上げがダウンし、会社が窮地に立たされた平成24年に、チタン加工の技術を生かした自社オリジナルのバイクパーツをつくろうと、背水の陣で自社ブランド「MAVERICK(マーベリック)」を立ち上げました。私自身が元ライダーということもあり、「マフラーの形が、あと少しこうだったら…」という技術的な相談に乗ったり、「それなら、こういう選択がいい」というアドバイスができたり、ライダーの方や街乗りを楽しむ方、さまざまなユーザーさんに合わせた提案ができるのが強みです。また、バイクパーツだけではなく、バイクに乗らない時間も「バイクを感じられるもの」が身近にあったら楽しいなということで、チタン製のコーヒーカップやタンブラーなどの製造にも取り組んでいます。チタンという金属は、加熱温度によって赤紫や青、虹色など鮮やかに発色する特徴があって、このチタンの鮮やかさを若い時から目にしていたので「これは商品力になる」と思っていたんです。最近では、県内外のワークショップのイベントなどでバーナーを使ったチタンカップやキーホルダーの焼き色付け体験も行っていて、バイク好きの方はもちろん、ものづくりに興味のある子どもや女性の方にも楽しんでもらっています。
鈴鹿はレースをめざす若者が集まってくる街です。自分も若い時から鈴鹿に来て育ててもらい、恩を受けてきたので、次は自分が培ってきた知識を次の世代の子たちに提供していけたらなと思っています。今後は、ものづくりの楽しさや、鈴鹿という地域のこと、バイクやレースの魅力をたくさんの人に感じてもらえる新しい取り組みにも、若い人たちと一緒に考えながらチャレンジしていきたいですね。

県工業研究所では、技術相談や試験評価などで、ものづくりを頑張る皆さんを支援しています!

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