■児童・生徒の結核検診について
◆結核とは
結核菌を吸い込むことで感染し、咳や痰、発熱など風邪のような症状を起こすことが多い病気です。肺に炎症を起こすことが多いですが、腎臓、リンパ節、骨、脳など、体のあらゆる臓器にも炎症を起こすことがあります。
結核が進行すると、咳やくしゃみなどによって空気中に結核菌が飛び散るようになり、その結核菌を吸い込むことで感染が拡がります。これは、一般の市販マスクでは十分に防ぐことができないため、集団感染が起きないように早期発見・早期治療が重要となります。
▽結核罹患率の推移(全結核)
(出典:厚生労働省 2022年結核登録者情報調査年報集計結果)
◆小・中学校における健康診断
小・中学校の健康診断では、問診票による調査と学校医による診察を行い、罹患歴や外国での居住歴、自覚症状などの所見から精密検査が必要であると判断された場合は、医療機関において精密検査を受けることになっています。
国内では小児の罹患率は極めて低く、過去10年間、幼稚園や小・中学校で集団感染は発生していません。
▽年次別・年齢階級別 結核罹患率
(人口10万人対)
(出典:厚生労働省 2022年結核登録者情報調査年報集計結果)
◆治療と予防
現代では結核は、薬による治療が可能です。
また、乳幼児期のBCG接種が有効とされていて、生後1歳未満が定期接種の対象年齢となっています。
日本の結核罹患率(人口10万人あたりの新規登録患者数)は年々減少していて、令和4年時点は8.2で、近隣アジア諸国に比べても低い水準にあります。
しかし、学校以外では集団感染の事例があるため、結核は、引き続き対策が必要な感染症と言えます。
▽結核集団感染の件数について(過去10ヶ年)
(令和5年3月31日時点)
(出典:厚生労働省 結核集団感染事例一覧について)
問合せ:教育委員会事務局 教育総務課 保健給食グループ
【電話】84-5073
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