市では、誰もが安心して暮らせる環境を実現するため、防災活動や災害時の避難所運営などに男女共同参画の視点を取り入れ、より充実した取り組みが進むよう、地域に働きかけています。今回は、誰もが安心できる避難所とはどういうものかを考えてみました。
■小さな子どもを連れての避難は…
・子どもだけでトイレに行かせるのは、心配
・子どもがハイハイできるくらいのスペースが欲しい
・心の傷をいやすためにも、オモチャやおやつは必要
・子どもが迷惑をかけているのでは?
・オムツやミルクを持ってきたけど、足りなくなったらどうしよう
・アレルギーは命にかかわることだから、しっかり伝えたい
・大変な時なので、欲しいものがあるなんて言い出しにくい
・子どものすることで、周りの目が気になる
・子どもを見てくれる人が居ないので、仕事にも片付けにも行けない
■誰もが安心できる避難所に
避難してくる人は、子育て中の家族、外国の人や旅行中の人、介護が必要な人、障がいのある人、高齢者などさまざまです。必要な物や抱えている困りごとも多岐にわたります。
例えば、子育て中の家族だけを取り上げてみても、小さな子どもを連れて避難するのはとても大変です。
もし子どもが二人なら、おんぶや抱っこをして、荷物を持たなければなりません。一般的に考えられる避難用品以外にもオムツ、哺乳瓶、オモチャ、おやつなど、大変な量になります。
それに加えて、授乳中の子、活発な子、よく泣く子など、必要な対応も異なります。
▼避難所運営には生活者の視点が必要
大規模災害の場合、災害が起こった後、十分な用意が無いまま避難生活が始まり、長期の避難になることが考えられます。その場合、避難所が生活の場となり、誰もが安心して過ごせる避難所にするためには、「生活者の視点」が欠かせません。さまざまな状況にある当事者の意見を、生活の場である避難所生活に取り入れることが必要です。
例えば、男性の視点だけで避難所を運営するのではなく、女性もともにリーダーシップを発揮することにより、女性と男性の異なるニーズなど避難所における課題をより幅広く把握することができるようになります。
こうした「生活者の視点」を生かした対策を行うことで、当事者に寄り添った支援や、社会的弱者への暴力の抑止、事故の防止が期待できるのではないでしょうか。
一人ひとりの声に耳を傾け避難所を運営することができれば、誰もが安心できる避難所になるはずです。
※「めざそや!共同参画」は市民の編集スタッフと協働で作成しています。編集に参加していただける人は、同課へ問い合わせてください。
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