市では、誰もが安心して暮らせる環境の実現のため、防災活動や災害時の避難所運営などにも男女共同参画の視点を取り入れ、より充実した取り組みが進むよう働きかけています。今回は、伊勢市防災コーディネーターとして活動している女性にお話を伺いました。
■まずは一歩踏み出そう防災も男女共同参画も
▼防災を日常に
子どもたちや子育て世代にも活動に参加してもらえるように、さまざまなイベントに防災の観点を取り入れています。
例えば夜間に開催するイベントでは、今この時に被災したらどうなるかを想像してもらうなど、防災について心にとめておく「防災の日常化」のきっかけになればと考えています。
▼被災地を訪れて
東北や熊本といった被災地の視察などを通じて、女性や子どもの意見がなかなか受け入れられない、避難所に子どもの居場所がないというようなことがあったと知り、災害時には女性や子どもが後回しにされることがあるのだと感じました。
その一方で、被災地であっても女性や子どもが元気なところでは、避難生活の中でも男女の違いへの配慮や子どものための空間づくりなどさまざまな工夫が見られました。
災害の後、少しでも早く日常を取り戻すためには、通常の暮らしと同じように男性・女性・高齢者・子どもなどさまざまな人の意見を取り入れていくことが必要なのだと改めて感じました。
▼もっと女性の仲間を
伊勢市では、40人登録されている防災コーディネーターのうち、女性の割合は4分の1(10人)。まちづくり協議会役員のうち女性の割合は、全体の2割程度だそうです。多様な視点で防災活動を進めていくためにも、もっと女性の仲間が増えてほしいです。
▼人とのつながり
人と人とのつながりは大切です。どこかで人とつながっていると、災害時の孤立を防ぐことができます。また、復興においてもコミュニティのつながりは大切です。
つながりを作るために、隣近所のお付き合いや趣味・ボランティア活動への参加に加え、地域の防災訓練に参加してもらいたいですね。
▼「気付き」を大切に
防災訓練に参加すると、災害時に何に困るかに気付くことができます。その気付きを、ぜひ他の誰かと共有してください。自治会やまちづくり協議会に自分の意見を伝えてください。他の人の意見を真剣に受け止めてみてください。
意見を伝え、そしてそれを受け止めてもらえる経験が次の意見を生み出し、伝えたいという意思がやりがいや使命感につながるのだと思います。
こうしたことの積み重ねが、防災活動への女性の参加者を増やし、そこから女性のリーダーが増えていくのではないかと期待しています。
※「めざそや!共同参画」は市民の編集スタッフと協働で作成しています。編集に参加していただける人は、同課へ問い合わせてください。
問い合わせ:市民交流課
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