■「木遣(や)り」と「采(ざい)」
木遣りは古くから、材木の伐(き)り出しや築城の際などの労働唄(うた)として盛んにうたわれたといわれています。伊勢の木遣りは、お木曳の時や祝儀唄(しゅうぎうた)としてめでたい時にうたわれ、また、「伊勢音頭(おんど)」のルーツの一つともいわれています。
木遣りの歌詞には地域の特色を入れたり、時代に合わせて作り変えたりするなど、団ごとに特色があり節回(ふしまわ)しにも違いがあります。
陸曳(おかびき)・川曳(かわびき)ともに木遣りをする人が、指揮を執(と)るために、手に持ち振るう「采」は、団ごとに特色があります。陸曳では和紙を使用し、各団で決まった形に束ねたものを使います。川曳では木を薄く削ったものを束ねたものを使います。川曳の「采」が木製なのは、紙製では水にぬれると重くなり破れるためです。また、団によっては「采」ではなく「幣(へい)」を使用する団もいます。
■初めてのお木曳に向けて「子ども木遣り」
前回のお木曳は約18年前。初めてのお木曳、その晴れの舞台に向け、経験豊かな大人の皆さんとともに練習などに励んでいます。
◇一之木町子供木遣
月2回程度の練習は、まず腕立て伏せなど筋力トレーニングを行い、基礎体力づくりも欠かしません。清々しいあいさつとともに、威勢の良い木遣りをうたうために頑張っています。
◇浦口町お木曳保存会
子どもたちは元気いっぱいにうたい、大人は合いの手を入れて応援しています。「浦口町の木遣りを未来に伝えていきたいです」と頼もしい発言のとおり、背筋を伸ばして練習に取り組んでいます。
※伊勢御遷宮委員会発行「令和のお木曳」第2号から一部内容を再編して掲載しています。
お木曳などについて詳しくは、伊勢御遷宮委員会のホームページをご覧ください
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。
問合せ:
伊勢御遷宮委員会事務局〔伊勢商工会議所・5階〕【電話】25–5215【FAX】63–5339
お木曳の歴史については…文化政策課【電話】22–7884【FAX】21–0424
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