■スズキ
スズキは北海道以南の日本各地沿岸および朝鮮半島沿岸、台湾、中国沿岸域に分布するスズキ属の魚で、当地では主に定置網で漁獲されたものが水揚げされます。日本沿岸に生息するスズキ属の魚はスズキ、ヒラスズキ、外来種のタイリクスズキの3種です。
スズキは生活史全般を通して、河川の淡水域、汽水域から湾内、外洋まで幅広い生息域を持っています。産卵期は冬で、湾口(わんこう)部などで産卵を行います。稚魚は春先から初夏にかけて湾内の河口、干潟、藻場で生活し、秋には湾の奥から外海へ越冬のために移動します。また、成魚は産卵後、春に湾内に来遊し、未成魚と共に湾の奥の汽水域などで生活し、秋には産卵回遊のため再び外海へ向けて回遊するとされています。
成長は、おおむね1歳で20cm、2歳で30cm、3歳で38cm、4歳で45cm、5歳で50cm、6歳で55cm程度になり、最大で1mを超えるものもいます。小魚やエビ、イカ、ゴカイ等をエサにしています。透明感と光沢がある、美味しい白身で、刺身は歯ごたえがあって旨みがあり、加熱すると程よく柔らかになり、どんな料理にも合います。
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