■育生小学校の取り組み
~地域とともにある学校づくり~
津市では、全ての学校で地域学校協働本部を立ち上げ、地域全体で子どもたちの学びや成長を支えるとともに、学校を核とした地域づくりを目指して地域学校協働活動を進めています。今回の「シリーズ学校・園では今」では、育生小学校区の取り組みを紹介します。
●地域が子どもたちの学びをサポート
育生小学校区では、普段から地域を支える活動をする人たちと学校で「地域学校協働本部(以下、本部)」を組織しています。この本部から地域の人で構成する「アシストチーム・育生♥」「育っ子応援隊」へ連絡が入ると、学校へ駆けつけ、子どもたちをサポートします。
図工の授業で電動糸のこぎりや彫刻刀を扱うときや、家庭の授業で調理実習やミシン・裁縫道具等を使った製作をするときに、アシストチームが授業の補助に入り、道具の使い方を教えたり作業を手伝ったりしています。
サポートする大人がいることで、安全を確保しながら、子どもたちが体験する機会を増やすことができます。また、子どもたちは、大人から声をかけられ、褒められることで意欲的に活動することができます。
●地域とともにある学校へ
授業以外にも地域の力を借りて子どもたちを支える活動があります。昨年度、育生小学校の学校運営協議会から、学校のトイレに生理用品を置くことができないかと提案がありました。本部で協議し、地区社会福祉協議会の協力を得て設置しました。
今年度11月からは、本部が運営する放課後子ども学習教室がスタートしました。放課後、家に帰ってから一人で過ごしている子どもたちの居場所を作りたいという思いから、週1回、学校の音楽室を使って学習したり、スタッフと交流したりしています。
また、育生地域では、以前から地域が主体となった「いくっこさろん」が開かれています。地域の人やボランティアの中高生が力を合わせ、旬の食べ物や、遊び、体験の準備をし、子どもを中心に地域のつながりをつくる場になっています。
●育生小学校の先生たちの声
○子どもたちからは、よく地域の人の名前や「いくっこさろん」の話題が出てきます。また、いくっこさろんに参加すると、学校とは違った子どもの顔を見ることができます。そして、「子どもが安心できる居場所を作りたい」という地域の人たちの思いを実感します。いくっこさろんは、子どもが笑顔になれる場所です。私も子どもたちや地域の人からパワーをもらっています。(教諭 坂倉淳一さん)
○「先生の負担が減ったら、先生が子どもに関わる時間が増える。そうすれば子どもが元気になり地域も元気になる」と話してくださる地域の人たち。本当にありがたいと思っています。また、地域の人たちと子どもたちの「おはよう、元気にしてたか?」「おっちゃん、最近見てなかったけど、風邪ひいてなかった?」と声をかけ合える関係がとてもすてきだと思います。地域の人たちが、子どもと関わることを通して人生を楽しんでいて、きらきらと豊かな生き方につながっているようにも感じます。私もそんな人になりたい、またがんばろうという気持ちにさせてくれます。(学校長 山口富生さん)
第36号
令和6年2月16日発行
問合せ:教委人権教育課
【電話】229-3253【FAX】229-3017
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