文字サイズ
自治体の皆さまへ

あなたはどれだけ知ってる? 藤堂高虎(とうどうたかとら) vol.13

9/22

三重県熊野市

今回は、赤木城跡の北郭と南郭をご紹介します。
《北郭》
北郭は、主郭から北側にのびる尾根上の平坦地に位置します。郭の北面と東面には2~4段の低い石垣が築かれており、他の郭に比べると一番簡素な造りとなっています。
しかし、天然の地形を活かすように、北郭から尾根沿いの木々の中を30mほど北に進むと、その先には上端幅10m近い※堀切(ほりきり)が設けられており、北からの攻撃に備える構造となっています。
《南郭》
南郭は、東郭と西郭に挟まれた山裾に三層の平らな段状に整地されています。南郭では、建物の礎石や土留めの石積みが見つかりました。一番上の南郭1には、平坦面いっぱいに礎石建物が建っていたと考えられています。
また、最下段の南郭3では、建物の礎石と石積遺構が確認されました。石積遺構は、三方が石と粘土で固められ、土が焼けて赤色に変色していることから、竈(かまど)跡と考えられます。かつては、4基の竈跡が残っていたと言われていたこともあり、防御の役割を担っていた他の郭に対し、南郭は、生活の場であったと考えられます。
令和6年3月に行われた特別講演会「藤堂高虎とその時代」の中では、南郭の上部を赤色立体地図で見ると、小さな郭があったように思われることや赤木神社(旧御霊権現社)が赤木城の真北に位置していることなど多くの示唆に富んだ話をしていただきました。
やはり、赤木城とその周辺には、まだまだ歴史的な解明の余地が残されているようです。

※堀切(ほりきり)…尾根を断ち切って分断し、外敵の侵入を防ぐ堀

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU