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[特集]DENTAL HEALTH 80歳になっても20本の歯を(1)

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三重県菰野町

▽11月8日は118(いい歯)の日
日本歯科医師会は平成5年から11月8日を語呂合わせ「いい歯の日」として設定しています。他にも語呂合わせで歯にまつわる日が設定されています。
・4/18(よいは)→よい歯の日
・6/4(むし)→虫歯予防デー

▽何でも噛んで食べられる方の割合

厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査

▽なるべく早い年齢から8020を意識して
歯の健康のためには、歯磨きはもちろん、栄養バランスのとれた規則正しい食事、何でもよく噛んで食べること、禁煙、ストレス解消などさまざまな要因が影響してきます。定期的に歯科健診を受け、なるべく早い年齢のうちから8020を目指していくことが大切です。

四日市歯科医師会 専務理事 柘植信哉(つげしんや)さん

■楽しい食生活は歯の健康から
実りの秋。さまざまな食材が旬を迎え、食欲が増す季節がやってきました。食べたいものが溢れるこの季節ですが、食を楽しむために誰にとっても欠かせない存在が「歯」です。虫歯や歯周病に代表される歯科疾患は、その発病、進行により欠損や障害が蓄積していくとされ、結果的に歯の喪失に繋がっていきます。また、歯や口腔の健康を保つことは、単に食物を咀嚼(そしゃく)するという観点だけでなく、食事や会話を楽しむなど、豊かな人生を送るための基礎となるものでもあります。歯科疾患を放置しておくと、やがては、食生活や社会生活にまで支障をきたし、全身の健康に影響を与えるまでになってしまいます。
そこで今月号では、町が実施する歯を健康にする事業や、歯科医師や歯科衛生士に日頃から気をつけておくべき習慣などを教えてもらいます。この特集を契機に皆さんの口の中を清潔に、そして、健康にしましょう。

■皆さんの歯は何本ありますか
80歳になっても20本以上の歯がある―――平成元年に当時の厚生省と日本歯科医師会が提唱して開始された運動が「8020(ハチマルニイマル)」運動です。指標とされる「20本以上の歯」とは、20本の歯がだいたい残っていれば、硬い食品でもほぼ満足に噛むことができると科学的に明らかにされているためで、「自分の歯で食べられる」ために必要な本数を示しています。近年、「8020」を達成している高齢者は増加してきているものの、高齢者全体の数も増加しているため、社会全体をみれば達成していない高齢者は依然として多い状況です。
皆さんは現在、自分の歯が何本あるかご存知でしょうか。子どもなら20本、大人の永久歯なら親しらずを除いて28本存在していることが通常の本数です。現在の自分の歯の本数を確認し、何十年も先まで現在の歯が残っているよう今から取り組みを始める必要があります。

■老化は口から進行していく
噛んだり、飲み込んだり、話したりするための口腔機能全般が衰えていく症状を「オーラルフレイル」と呼びます。噛む力や舌の動きの悪化が食生活に支障を及ぼし、滑舌が悪くなることで人や社会との関わりが減少する―――そういった悪循環の発端とも捉えられるオーラルフレイルは、フレイル症状の前段階、そして早期の老化のサインだといわれています。フレイルの症状が進行すると改善に向かうことは難しく、ゆくゆくは要介護状態となってしまうおそれがあります。そのため、オーラルフレイルの症状がわかった段階で早期に対処する必要があります。高齢期の人とのつながりや生活に広がりが生まれるように意識し、みんなで食事をしたり、外出したりすることによって「社会性」を維持することがフレイル状態に陥らないために何よりも重要になってきます。また、新型コロナウイルス感染症により、外出や人とのコミュニケーションの機会が制限され、フレイル症状が深刻化していくケースも増加しています。そうならないためにも、口腔機能向上を目的に介護予防運動教室や各種セミナーに積極的に参加することで、自身で予防を図っていくことも効果的です。

◇オーラルフレイルセルフチェック
オーラルフレイルの症状を、まずは自分でチェックしてみましょう。下記の項目に全て当てはまる方は、オーラルフレイルの可能性があります。
・むせる・食べこぼす
・食欲がない 少ししか食べられない
・柔らかいものばかり食べる
・滑舌が悪い 舌が回らない
・口が乾く 口臭が気になる
・自分の歯が少ない あごの力が弱い

■健口(けんこう)=身体の健康はお口の健康から
◆8020達成者に聞く歯の健康のヒミツ
80歳で20本の歯がある「8020」を見事に達成した町内の皆さんに日頃の歯の健康に対する取り組みや、その秘訣をお聞きしました。

・8020を達成した皆さんの共通点は、欠かすことのない自身での歯磨きでした。

◇高田文子(たかだふみこ)さん(神森) 82歳
晩に歯磨きは欠かしませんが、他に気をつけていることはありません。親から良い歯をもらったと感謝しています。ただ、少しでも歯が痛んだ場合はすぐ歯科医に相談するようにし、そのおかげか今でも柿などは丸ごとかじって食べられます。

◇伊藤昇(いとうのぼる)さん(菰野第二区) 90歳
朝も晩も必ず食事後に歯磨きをするようにしています。朝起きたときや寝る前ではなく、食事後すぐに歯を磨くことが健康な歯の秘訣です。3か月に一度、歯科医の先生に診てもらうようにしており、メンテナンスもしっかりしています。

◇杉山進弥(すぎやましんや)さん(菰野第二区) 81歳
毎朝、顔を洗った後の歯磨きは習慣化しています。若いころからスルメや梅の種などとにかく固いものを好んで食べてきたので、食べ物はよく噛むようにしています。そのおかげか歯科技工士の先生にも歯の根の丈夫さを褒められています。

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