■働くために生きるのか、生きるために働くのか
あなたにとって仕事をする目的とは何ですか?「Travailler pour vivre ou vivre pour travailler(トラヴァイエ・プル・ヴィーヴル・ウ・ヴィーヴル・プル・トラヴァイエ)」「働くために生きるのか、生きるために働くのか?」とフランス人に質問したら、私を含めて、迷うことなく「生きるために働く!働くために生きるのではありません!」と答えるはずです。
フランス人は働くことを大切にしていますが、長期休暇や昼間にコーヒーを飲むこと、長い昼休みを取ることも大切にしています。例えば、働いている企業にもよりますが、フランス人は2時間の昼休みを取ることもあります。それは、休憩を挟むと、仕事の効率性が向上し、家族と過ごす時間を長く確保することができるからです。
日本はどうでしょう。勤務時間の延長や、休日も出勤するなど、休暇や休み時間を十分に取らない傾向があります。エクスペディアのレポート(【世界】2022年の世界16地域における有給休暇の取得状況比較)によると、日本では、20日の有給休暇のうち、平均して12日(60%)が実際に利用されています。一方、フランスでは28日の有給休暇のうち、平均して20日(71%)が利用されています。
私にとって働くということは、単に職務を全うして給料を得ることや、社会的な常識に応えるためでなく、自分の人生を意味あるものとするためでもあります。自分自身が成長するためだけに働くのであれば、どのようなアプローチも正解不正解はありません。成長するためには、お客さんからの感謝の言葉や、同僚と切磋琢磨し技術や技能を向上させることが大切です。そして、だれしも成長するためには、良い労働条件や職場環境が必要です。それはどこの国でも同じかもしれません。
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