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中村欣一郎市長の山椒(さんしょう)は小粒(こつぶ)でも… Vol.74

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三重県鳥羽市

■発災までにあと何回訓練できるのだろうか
昨年11月に鳥羽市で県と伊勢市と合同の防災訓練をしました。一般的なプログラムのほか、海を介した人員や物資搬送であったり、医療チームの参画、災害FM局の実践などがいつもとの違いでした。もちろんこの機会に各地の町内会でも高台への避難や、炊き出しをしたところもありました。
南海トラフ地震は明日起こるかもしれないし、生きているうちに来ないかもしれません。それまであと何回、訓練ができるのでしょうか?そう考えると毎日が訓練とも言えます。
私は以前から「防災を名乗らない防災」、つまり日常生活の中に防災の要素を取り入れる工夫をしたいと思っています。例えば、その最たるものは祭り、イベント、スポーツ大会。みんなで段取りして、役割を決めて手伝いを頼んだり、動員に対して人の流れを想定したり、時間を決めて、準備から後片付けまで。食べることだったら、炊き出し必要数を予想したり、テイクアウトを頭に入れたり、衛生管理に気を付ける必要があります。
そういえば、先日の講演会で講師の先生も「防災は祭りだ」と断言していました。私は心の中で「そのとおり」と快哉(かいさい)を叫びました。講演会後、その先生と再度お話をする機会がありましたが、まさに前述のような例に同意していただきました。
そして、いつも何やかやとやっているまちは災害に強いまちだと思うのです。気が付かないうちに防災力は確実に高まっていると思うのです。
先月、神島で八代神社のお木曳きが催行されました。秋のご遷宮に合わせて、20年ぶり、島民の人口の倍の人が島に集まりました。「島が数センチ沈んだ」「吉永小百合さん来島以来」との声もありました。木遣りをする若者がいないので、島外の若者に録音テープ(ではないと思うのですが)を送って練習させたのだそうです。また、今回から女性もお木曳きの引き綱を持てるようにルールを変えたのだそうです。ゲーター祭りは今のところ休止していますが、復活の可能性を感じつつ、帰りの船に乗りました。

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