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文化財コラム 鳥羽のきらり 歴史遺産語り 初回特別号 Vol.1

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三重県鳥羽市

鳥羽市の豊かな歴史遺産と、文化財の調査や保全を担当する文化財専門員の活動を紹介していきます。

知られざる鳥羽の魅力をたっぷりお届けします!
【豊田祥三 鳥羽市文化財専門員】

こんにちは、教育委員会生涯学習課の豊田です。
私は、平成19年4月に文化財担当の職員として採用され、早いもので、今年で18年目を迎えます。
主な仕事としては、市内の指定文化財の保護業務、鳥羽の歴史資料の調査のほか、海の博物館をはじめとする展示施設の運営などがあります。また、近年は市内の小学生を対象にした、郷土学習「とばっこ検定」の実施や出前授業などにも取り組んでおり、さまざまな社会教育事業に携わっています。
これまで、手がけた事業としては、伊良子清白の家の移築公開や旧広野邸(現鳥羽大庄屋かどや)の改修・公開、旧鳥羽小学校の改修、鳥羽城跡の発掘調査・周辺整備があります。また、海女や菅島灯台の国の文化財指定、海女文化の日本遺産認定、鳥羽にとって重要な「九鬼嘉隆」や「三島由紀夫と神島」の書籍の刊行などさまざまな事業に取り組んできました。
鳥羽には非常に豊かな歴史遺産があります。以前、勤務し始めた時にも「鳥羽のお宝再発見!」というコラムを連載していましたが、その後、新たに分かったこと、課題になっていることなどがたくさんあります。そんな鳥羽の歴史的な魅力などについて、今後、コラムでできるだけわかりやすく紹介していきますので、よろしくお願いします。

■文化財担当の主な取り組み
1.保存と活用
これまで、鳥羽大庄屋かどや(旧広野邸)の改修、伊良子清白の家の移築、旧鳥羽小学校校舎の改修など、鳥羽市にとって重要な建造物の保存に注力してきました。かどやは曳家を行うなど大規模な改修で苦労しました。

2.調査活動
鳥羽市の歴史遺産に関係する文化財や資料の調査を市内外問わず、随時行っています。
平成23~25年には初めて鳥羽城本丸跡の発掘調査を実施し、大きな成果を得ることができました。

3.文化財への指定
市内には、国・県・市の指定文化財が72件あります。
平成26年には「鳥羽志摩の海女漁の技術」が国の重要無形民俗文化財に、令和4年には菅島灯台が重要文化財に指定されるよう指定にむけた調整・事務業務などを行いました。令和元年には「海女に出逢えるまち鳥羽・志摩」が日本遺産に認定されるよう、ストーリーの考案・各機関との調整を行い、認定を得ることができました。

4.普及・啓発
鳥羽の文化財などを紹介する講演会を開催したり、展覧会を鳥羽市歴史文化ガイドセンターや市立図書館で開催してきました。また、重要な人物「九鬼嘉隆」や「三島由紀夫と神島」「鳥羽市の文化財」について書籍にまとめ、刊行しました。

5.郷土教育の取り組み
鳥羽の子どもたちに地元の歴史を知ってもらうため、市内小学生を対象に郷土学習「とばっこ検定」を実施し、要望があれば、学校への出前授業も行っています。

問合せ:教育委員会生涯学習課
【電話】25-1268

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