久美浜町に残る、龍に纏(まつ)わる伝説。鎌倉時代、全国を巡り「踊り念仏」で布教活動を行っていた一遍上人という1人のお坊様が、久美浜を訪れた際に、干ばつで苦しむ人々のために念仏を唱えたところ、久美浜湾の中央の大明神岬から龍が天に昇り、雨を降らせたと言われています。
■今も繋がる、龍とまち
毎年夏に開催されるドラゴンカヌー大会や、かぶと山の展望台から望むと海面を進む龍のように見える久美浜湾の大明神岬など、今もさまざまな龍との繋がりを残す久美浜町。今年は辰年。久美浜町にある豪商稲葉本家では、そんな“辰”にちなんだ展示を行っています。
▽豪商稲葉本家
京丹後市久美浜町3102
開館時間:9時~16時(休館日/毎週水曜日)
【電話】0772-82-2356
■豪商稲葉本家
入り口をくぐるとすぐに大きな龍のロボットがお出迎え。そこから母屋に入ると、2匹の龍が描かれた絵画「双龍の図」が飾られています。畳の間を進むと見えてくるのは、京都・嵯峨野の造園業「植藤」の第16代佐野藤右衛門氏が創った庭園が。久美浜湾をイメージし、天に昇る龍を表した松が植えられた庭園を、縁側に座り堪能します。その後、館内の展示を見て回り、少し一休み。喫茶・お食事処「吟松亭」で名物のぼたもちを味わいました。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>