今、京都府立清新高等学校(清新高校)と京都府立丹後緑風高等学校久美浜学舎(緑風高校)の生徒たちが「有機農法による米作り」にチャレンジしています。世界的に環境配慮型の農業が推進される中、市では令和4年度に「みどりの農産物認定委員会」を立ち上げ、有機農業の拡大推進とブランド化を目指して取り組んでいます。従来の慣行農業の推進に加え、2月には化学合成肥料と農薬・除草剤を使用しない本市独自の有機米の栽培基準を決定しました。その取り組みの一環として、5月16日に緑風高校、5月23日に清新高校の生徒たちが田植えを行いました。
有機農業は除草剤を使用しないため雑草対策が大きな課題。清新高校の生徒たちを指導する隅野和幸(すみのかずゆき)さんの農法では、田植え前に抑草のための代かきを2、3回行い、3日後に除草機で作業をします。除草機を引っ張り、地中をかき混ぜることで雑草の種子を浮かび上がらせて発芽を抑制するそうです。
「田植えが終わってからが本番。除草機を引っ張るのは3日に1回、それを5セット。この作業を丁寧にすることで一番暑い時期の除草作業を減らせる。みんな頑張ろう」と隅野さんは生徒たちにエールを送りました。
今後、本市独自の有機米の愛称を公募する予定です。
■京丹後市みどりの農産物とは?
有機JAS(有機農産物の日本農林規格)の生産の原則に準じ、化学肥料と農薬に頼らない生産かつ郷土愛に溢れる環境保全に配慮した取り組みによって生産された農産物です。
・大切な除草作業は汗を流しながら交代してみんなでやる
重いっちゃー!これきつい!と弱音も吐きながら、声を掛け合い交代で行う代かき。汗を流しながら、田んぼの泥をかき分け進む生徒たち
・それぞれが自分で育てた苗を運び順番に田植えをしていく
自分たちで育てた苗を、自分たちで代かきして作った田んぼに植えていく
実ったお米は秋にみんなで収穫して市内の小・中学校の給食に届けますみんな、楽しみに待っててね
隅野さんは、元Webデザイナー。丹後で農業を始め、面白さに気付いたという。無農薬は細やかな気配りが必要で難しいところもあるが、一から田んぼを作り上げていくのは独特の楽しさがある。「田んぼをデザインする感じ」とにこやかに話した。
問合せ:農業振興課
【電話】0772-69-0410
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