市は、同志社大学・同志社女子大学・京都府立大学と連携協定を結ぶほか、摂南大学などに研究を委託するなど、各大学との関係を深めています。また、「知の拠点化」を目指すため、各大学が有する豊富な知識・技術・人材との多様な連携や交流を展開しています。今号では、「大学のあるまち」の特色を生かした、市と大学とのつながりの一部を紹介します。
■市の大学連携の歩み
平成17年、市は、市内に立地する同志社大学・同志社女子大学と連携協定を締結しました。以後、行政・大学・教育機関がともに手を携えて、年間100件を超える連携事業を展開しています。
また、市史編さん事業において学術的な協力を得ているほか、市職員を派遣するなど関係を深めていた京都府立大学と、令和4年3月に連携協定を新たに締結しました。
■学びをテーマにした3つの事業
◆京都府立大学 地域学習授業 地域の歴史を巡って解説
京都府立大学文学部歴史学科の学生が、子どもたちに地域への愛着を深めてもらうため、小学校周辺の歴史スポットを巡りながら児童に解説しています。
昨年11月、学生が三山木小学校を訪れ、児童とともに社寺や茶畑を巡り、手作りのボードなどを使いながら、社寺の名前の由来や歴史などを分かりやすく説明しました。
◆同志社大学 サイエンスアカデミー 理科への興味を引きつける
理系学部の学びの拠点である同志社大学京田辺キャンパス。全国的な「理科離れ」が課題となる中、子どもたちに理科に興味・関心を持ってもらうため、同大学の教員や学生が楽しく科学を教えるイベントを毎年開いています。
7月28日、身近なものを使った実験やものづくり体験を通して、科学の面白さや奥深さを参加した小・中学生87人に伝えました。
◇光の実験!箱の中で虹をつくる
分光器を組み立て、のぞき込むことで光と色の仕組みを理解。
◇3Dペンを使って自分だけの強い橋を作ろう
樹脂を流し、立体を作ることができる3Dペンを使い、鉄橋構造のトラス橋を作成。完成後、参加者同士で強度を競い合いました。
◇画像AIを体験しよう
カメラで撮影した画像をコンピューターに学習させて、手の動きに合わせてキャラクターが動くAIを作成。
◇参加者の声
・子どもが科学に興味を持つ動機付けになりそうなものばかりで良かった。
・1時間で何個も科学マジックを体験できて期待以上だった。
・学生がユーモアを交えつつ、科学の話をかみ砕いて分かりやすく教えてくれて楽しかった。
・目に見えて分かる科学の不思議に触れることができ、科学に興味を持つきっかけになった。
◆同志社女子大学 音楽によるアウトリーチ 生演奏を披露
同志社女子大学学芸学部音楽学科の学生が小学校を訪れ、児童に音楽の楽しさを伝えるプログラムを、平成30年から毎年行っています。
普段見慣れない楽器の紹介や生演奏のほか、イントロクイズやピアノの連弾など、学年ごとに趣向を凝らしながら、音楽の魅力を伝えています。児童からは「いつも聞いている曲を生で聴けて感動した」「つい口ずさんでしまうくらい楽しかった」と好評です。
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