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ディスカバリー 知の扉を開く 大学教員の研究紹介

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京都府京田辺市

市と連携協定を結ぶ各大学の教員が研究している内容を紹介するシリーズです。知の拠点「大学」を身近に感じてください。

■No.3 地域独自の歴史や景観などの研究
京都府立大学文学部歴史学科 准教授 上杉和央さん
歴史地理学の大学教員を志したのは、大学生の時の講義に感銘を受けたことがきっかけです。子どもたちとの交流が好きなので、保育士になっていたかもしれません。

◇研究内容について
歴史地理学を専門としており、過去から現在に至る景観の変遷や、人々の景観への認識の移り変わりを研究しています。古地図の解読や現地調査などを行いながら、わずかな地域の特徴に着目し、疑問に思った事柄を追究しています。
地域にはそれぞれ個性があり、それが景観にも現れています。自分の住む地域には特徴がないと考える住民も多いのですが、他にはない独自性に気付いてもらい、地域に誇りを感じてもらえるように、学術的な面からお手伝いができればと考えています。

◇本市の地域の魅力について
京田辺には歴史の積み重なりが感じられる景観が多く残されています。例えば、飯岡地域には玉露の茶畑や古墳が数多くあるほか、木津川の洪水を見据えた集落づくりが行われています。初めて訪れた際、住民の工夫によって生み出された調和のとれた景観に感銘を受けました。また、宮津地域の「おんごろどん」や大住地域の「大住隼人舞」など、たくさんの地域の伝統行事が、今もなお大切に受け継がれていることも魅力です。

◇本市との関わりについて
市と連携し地域学習授業(※)を行っています。子どもたちが普段なにげなく通学したり遊んだりしている場所には、唯一無二の地域の魅力があるということに気付いてもらえるよう、きっかけづくりができればと思っています。子どもたちが将来この授業のことを思い出し、地域の魅力を守り生かす存在になってもらえるとうれしいです。
また、市史の編さんにも携わっています。行政資料・古文書などの収集や、文化遺産を調査するほか、住民への聞き取りなどを通じて、市の歴史をひもといています。市史は刊行が始まっていますので、ぜひ手に取って自分の住むまちの歴史をたどってみてください。

※地域学習授業とは
子どもたちに地域への愛着を深めてもらうため、大学生が、小学生と一緒に学校周辺の史跡などを散策しながら、社寺の名前の由来や歴史などを解説する取り組み。令和4年度から行っています。昨年11月、上杉さんたちは、草内小学校の児童と歴史スポットを巡りました。

問合せ先:市民参画課
【電話】64-1314

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