学校給食センターが新たに誕生し、4月から市立3中学校で給食がスタートします。市の将来を担う子どもたちの成長を支え、給食を生きた教材として食育を推進するための拠点施設について紹介します。
■学校給食センター
構造:鉄骨・2階建て
延べ床面積:約2,000平方メートル
最大調理数:1日3,000食
建設費:約27億円
■愛称は「はぐくみ」に決定
学校給食センターの愛称を公募したところ、約400件のアイデアが寄せられました。愛称選定委員会で検討した結果、給食を通じて中学生の明るい将来や成長を願い、みんなで子どもたちを育んでいくという思いが込められた「はぐくみ」に決定しました。たくさんの応募ありがとうございました。
■おいしいだけじゃない センターの魅力を紹介
◆1.徹底した衛生管理基準
安全・安心を確保するため、国が定める衛生管理基準に従って整備しています。施設内はエリアを区別し、食材の搬入から調理・配送までの作業を一方通行にすることで、汚染の流入・混入・拡散を防止します。また、調理室内の細菌の繁殖を防ぐため、床に水が落ちない構造のドライシステムを採用しています。
◆2.食物アレルギー専用調理室
「乳」「小麦」「卵」のアレルギーがある生徒も安心して給食を食べることができるように、特定の食材の混入を防ぐアレルギー専用の調理室を設けています。また、個別に提供できるよう専用容器を準備しています。
◆3.充実した調理器具
焼き・蒸しが可能なスチームコンベクションオーブンのほか、炊飯・揚げ物・和え物・煮炊きなどができる最新器具を採用しています。
◆4.食育を学べる場
施設2階に、食材の下処理から調理までの工程を見学できるガラス張りの通路を設けています。また、調理室の様子を見ることができるモニターや、研修室などもあります。
◆5.災害にも対応
米を毎週まとめて納入しているため、災害時の備蓄品としての役目を担っています。また、防災食育のために移動式煮炊釜を展示し、災害時には外に持ち出して炊き出しができます。
◆6.省エネ・環境に優しい
◇電気トラック
中学校への給食の配送には、関西初となる電気自動車を採用しています。CO2を排出しないため環境に優しく、静かな走行により授業への影響に配慮しています。さらに、施設内に充放電式充電器を備えることで、停電時には電気自動車から施設へ給電することができます。
◇ガスコージェネレーションシステム
ガスコージェネレーションシステムの導入により、ガスの熱を利用して発電し、その際に発生する熱を空調などに活用することで省エネ・環境負荷の低減を図ります。
また、停電時でもガスの供給があれば、非常用の電源として利用することができます。
◇太陽光パネル
施設の屋根には太陽光パネルを設置しており、非常時には施設内の補助電源として利用することもできます。
◇消滅型生ごみ処理機
消滅型生ごみ処理機の導入により、調理で出る野菜の切りくずや食べ残しなどは、微生物によって水とCO2にバイオ分解されます。生ごみの臭いの発生を抑えることができ、地域への影響に配慮しています。また、燃やすごみを出さないことで、焼却で発生するCO2を抑制することができます。
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