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《特集2》地域を脅かす外来生物

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京都府京田辺市

都市化が進む中でも豊かな自然が残る本市では、さまざまな種類の動植物が生息しています。微妙なバランスで成り立っている生態系を維持するためには、日本の固有種(在来生物)を守る必要があります。一方、外来生物の中には、人や農作物に危害を加えるものや、地域の生態系に悪影響を及ぼすものがおり、国が法律で指定している「特定外来生物」も数多く存在しています。
動物の活動や植物の生育が盛んになるこの時期、市内に生息する外来生物などを知り、考えるきっかけにしてください。

■特定外来生物とは
元々その場所に生息していなかったのに、人間の活動などによって海外や他の地域から入ってきた動植物を外来生物と呼びます。その中でも、生態系や人の生命・身体、農業などに大きな被害を与えるものを、国が「特定外来生物」に指定し、飼育・栽培・保管・運搬・輸入などを厳しく規制しています。違反者には罰則があります。

■守ろう!3つのルール
◇入れない
外来生物を非生息域に「入れない」

◇捨てない
飼育・栽培している外来生物を適切に管理し、「捨てない」「逃がさない」「放さない」

◇拡げない
すでに野外にいる外来生物を他の地域に「拡げない」「増やさない」

■外来生物による3つの影響
◇生態系への被害
・在来生物を食べる
・在来生物の生息環境や、えさの奪い合いをする
・在来生物と交雑して雑種をつくる

◇人の生命・身体への被害
・人をかんだり、刺したりする
・寄生生物や感染症を媒介する

◇農業への被害
・農産物を食べる
・畑を踏み荒らす

■この生物、取り扱い注意!
市内に生息する取り扱いに注意が必要な動植物を紹介します。
詳しくは、市ホームページを確認してください。

◆〔特定外来生物〕アライグマ
(体長40~60cm 雑食性で気性が荒い)
原産地:北アメリカ
市内では、農作物への被害や騒音、家屋への侵入などが確認されています。市では捕獲機の貸し出しを行っており、昨年度は71匹を捕獲しました。

◆〔特定外来生物〕オオキンケイギク
(5~7月に河原や道端などで鮮やかな黄色い花を咲かせる)
原産地:北アメリカ
繁殖力が強く、在来種を駆逐し周囲の景観を一変させます。庭などで見かけたら、根から抜き取り天日干しで枯死させ、燃やすごみに出してください。

◆〔外来生物〕ナガミヒナゲシ
(4~6月に道端などでオレンジ色の花を咲かせる)
原産地:地中海沿岸
1つの個体から約15万個の種ができて強い繁殖力を持つほか、他の植物の生育を妨げる成分を根から出します。また有毒性のため、手がかぶれる恐れがあるので素手では触らないでください。

◆〔特定外来生物〕セアカゴケグモ
(体長5~10mm メスは背と腹に赤い模様がある)
原産地:オーストラリア
メスは強い毒を持ち、かまれると痛みや腫れを引き起こすほか、吐き気や腹痛など重症化する場合があります。

◆〔在来生物〕イノシシ
(最近では民家周辺での出没事例も。見掛けたら、刺激を与えず、静かに立ち去ることが大切)
主に普賢寺地域で出没しており、農作物に大きな被害を与えています。市では、農業者を支援するため、猟友会と協力するとともに、専門職員を配置することで、わなによる捕獲に取り組んでいます。常時25基程度の箱わな・くくりわなを設置しており、昨年度は63頭を捕獲しました。また、イノシシの農地への侵入を防ぐ防護柵の設置費用の一部を補助しています。

◆〔NEW 特定外来生物(条件付)〕
昨年6月に追加
原産地:北アメリカ
雑食性のため水草や昆虫を壊滅させ、生態系を破壊します。捕獲・飼育はできますが、野外への放出や販売は禁止されています。

◇アカミミガメ
幼体は通称「ミドリガメ」と呼ばれる。目の後ろの赤い模様が特徴
寿命は20~30年

◇アメリカザリガニ
ハサミ全体に赤いトゲがある。幼体は薄い茶色
寿命は4~5年

《ものづくりに強い田辺高校との連携》
市は、捕獲時にLINE(ライン)で映像が通知されるなどのICT(情報通信技術)を活用した捕獲おりの研究・開発を、包括連携協定を結ぶ府立田辺高等学校に依頼しています。

問合せ先:
自然環境保全の啓発に関すること…環境課【電話】64-1366
アライグマ・イノシシ・農作物被害などに関すること…農政課【電話】64-1362

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