市と連携協定を結ぶ各大学の教員の研究内容を紹介します。
知の拠点「大学」を身近に感じてください。
■No.4 テレビを通した科学コミュニケーションの効果と課題を研究
同志社大学ハリス理化学研究所 助教 桝太一さん
『テレビ番組のロケで海の生物と触れ合ったり、娘と対戦ゲームをしたりする時間が息抜きになっています。』
◇研究内容は
これからの日本は、感染症・気候変動・AIなどさまざまな科学に向き合っていくことになります。そんな中、科学者と一般社会に暮らす人々がコミュニケーションを取って互いに理解し合える環境をつくり、科学が社会全体に浸透することを目指す「サイエンス・コミュニケーション」について研究しています。
私は、テレビ局で勤務してきた経歴から、特にテレビメディアに着目しています。テレビは、興味がない情報であっても視聴者に受動的に触れさせる特徴があります。その効果や課題について、関係者への取材や視聴者へのアンケートを通じて調査を進めています。
◇研究で心掛けていることは
研究室に閉じこもっているだけでは、決して答えにはたどりつけない分野だと思っています。そのため、平日は研究室で理論を積み上げ、週末はメディアの仕事で実践しています。ルールも価値観も全く異なる世界を行き来するので、頭の切り替えが難しいですが、どちらにおいても、内と外の両側からの景色が見えるようになったので、大きな意義を感じています。
◇京田辺市の魅力は
自然が豊かで五感で四季を感じられるまちなので、自然や生き物が好きな私との相性は抜群です。東京ではあまり見かけないクワガタやナナフシに出会えた時は感動しました。一方で、生活しやすい居住空間も兼ね備えており、自然とうまく共存している点が魅力的です。
◇市民の皆さんとのつながりは
昨年秋の同志社クローバー祭では、ハリス理化学研究所が主催となり市民向けのシンポジウムを開きました。私は、市民の皆さんにとって同志社大学がもっと身近な存在であってほしいと考えています。その一環として、テレビ局勤務の経験を生かし、同志社大学の研究者を紹介する動画コンテンツ「研究室への扉」を制作しました。京田辺キャンパスには、とても面白い最先端の科学があり、また、魅力的な研究者もたくさんいます。ぜひ、ご覧になってください。
今後も、市民の皆さんがわくわくしながら科学を学べるような企画を考えていきたいです。
問合せ先:市民参画課
【電話】64-1314
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