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自治体の皆さまへ

《特集》みんなでつくろう!こどもまんなか社会(2)

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京都府京田辺市

■〔Interview〕こどもを支援する団体の声
◆《食を助ける》チームせせらgoo(グー)スマイルダイニング(こども食堂) 代表 新井達雄さん(77)
趣味は旅行と歴史を学ぶこと。観光ボランティアガイド協会でガイドを務めたことも。

◇きっかけや活動内容は
こどもの貧困が社会問題となった約8年前に、知人からこども食堂の立ち上げを打診されたことがきっかけです。学校の先生から、夜に市内の店舗で一人で遊んでいるこどもがいるという話を聞いていたこともあり、こどもの居場所の役割を担うこども食堂をオープンさせました。
現在は、幼児から中学生くらいのこども30人程度に夕食を提供しています。また、食後に同志社大学・同志社女子大学の学生ボランティアによる学習支援を行っています。

◇食材や資金の調達方法は
賞味期限が迫った食材が、企業などから府社会福祉協議会を通じて集まります。また、フードバンクを活用したり、地元農家から米の提供を受けたりすることもあります。足りない食材の購入費などは、参加者や運営スタッフから会費を集めたり、市内のイベントで模擬店を出したりして確保しています。

◇こだわりは
「こども食堂」という名称は貧困というネガティブなイメージを連想させるので、明るく前向きな「スマイルダイニング」と名付けました。また、食べ物を扱っているので、衛生面にはかなり気を配っていて、管理栄養士の指導の下、野菜は必ず温野菜で提供するなど徹底しています。
加えて、食事だけでなく、こどもとの交流を重視していて、問題を抱える子に気付いた場合は、行政機関につなぐように努めています。

◇理想とするこども食堂は
こどもが将来人生の岐路に立った時、正しい判断ができるような思い出・経験が得られる場になればと思っています。また、現在1つの組織として運営していますが、市内の各地域ごとに食堂を設けて、連合体としてまとまる形が理想だと考えています。

・毎月第4水曜日、中部住民センターで開いているスマイルダイニングの様子(本紙4ページ写真参照)。年2回、バーベキューやクリスマスイベントなども行っています。

◆《学習を助ける》NPO法人国際ボランティア学生協会京田辺クラブ クラブマネージャー 同志社大学3年生 山本悠斗さん(20)
小・中学校、高校とサッカーを続けてきました。大学に入学してボランティアの楽しさに目覚めました。

◇活動内容は
私は、同志社大学・同志社女子大学の学生約200人で構成する市内最大のボランティア団体に所属しています。その活動の1つとして、市から依頼を受けて近鉄新田辺駅近くのオレンジルームで、放課後のこどもたちに学習支援「スタディサポート(スタサポ)」を行っています。1日4人の学生がシフト制で、こどもたちが宿題や問題集に取り組む中、分からないところを教えています。

◇塾との違いは
勉強だけでなく、私生活での悩み相談にも応じることがあり、こどもと同じ目線での寄り添ったサポートが強みです。また、学生間で定期的に意見交換を行い、支援の質を高めています。

◇スタサポの活動でうれしかったことは
こどもたちが当初分からないと悩んでいた問題が解けるようになり、「ありがとう」と声を掛けてもらえた時は、成長の一助になれたことがうれしく、とてもやりがいを感じます。

◇市民の皆さんに一言
これまで関わってきた活動は幅広く、スタサポ以外にも地域の皆さんと一緒に行う竹林整備や街中での清掃活動のほか、市外での地域活性化の取り組みや災害救援活動など、さまざまなことを体験しました。
地域の課題などがあれば、公式インスタグラムのダイレクトメッセージで連絡してください。内容によっては私たちがお手伝いをさせていただきます。

・平日週2回、こどもたちと楽しく交流しながら自習を手助けしています。
・スタサポの利用には条件があります。詳しくは、市ホームページで。
・公式インスタグラムは本紙の二次元コードから

◆《子育てを助ける》草内民生児童委員協議会 主任児童委員 青山祐(さちよ)さん(60)
趣味は美術館やカフェ巡り。たまに一人で楽しむコーヒーがぜいたくな時間だと感じています。

◇活動内容は
こどもたちの登下校時に、交差点や横断歩道などの危険箇所に立って見守り活動を行っています。また、市と連携して、草内地域の赤ちゃんのいる家庭を訪問し、プレゼントを贈呈するほか、子育てサロンを案内するなど地域の子育てやこどもを支えています。

◇子育てサロンで工夫していることは
当初、遊び場を提供するだけでしたが、参加者からの要望を受け、絵本の読み聞かせや手遊び・ふれあい遊びなども取り入れました。また、乳児を持つ親は育児の悩みを抱えがちなので、参加できるのは1歳6カ月までとしています。寄り添った相談相手となることで、保護者の心の負担を少しでも軽くするお手伝いができればと考えています。

◇最後に一言
長年関わっているので、園児が小・中学生へと成長していく過程が間近に見られることが幸せです。我が子のように「健やかに育って幸せになってほしい」と応援しています。今後も大切なこどもたちを見守っていきたいです。

・年3回、中部住民センターで開いている「子育てサロンひよこ」。親子の遊び場、パパ・ママの交流の場として親しまれています。
・「寝相アート」が撮影できる手作りのフォトスポットが好評

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