ハロー!CIR(国際交流員)のシャベズ・莉愛(りあ)(25)です。
私の母国アメリカの文化・習慣について毎月連載しています。
『7月中旬、ハワイ在住のいとこ2人が来日したので、一緒に神戸の街を観光しました。初めて訪れた生田神社で無病息災を願って「茅の輪くぐり」を行った後、中華街で北京ダックを味わいました。』
■シリーズ(31)アメリカの方言
アメリカにはさまざまな方言があります。南部や中西部でよく使われている方言や都市や州の独特な方言があったりします。方言によってなまりが大きく異なります。
◆アメリカの方言
◇南部
南部の方言は、ケンタッキー州より南の地域でよく使われています。この方言の特徴は、「サザン・ドロー」と呼ばれる発音スタイルで、母音が長く引き伸ばされ、話し方はゆっくりです。例えば「time(タイム)」は「タァイム」、「day(デイ)」は「デェイ」のように聞こえます。また、短縮形がよく使われ「you all(ユーアール)」(みんな)は「y’all(ヤール)」になり、「am not(アムナット)」(じゃない)は「ain’t(エイント)」になります。
音楽を歌うような抑揚のある独特な話し方は、人の温かさや思いやりを連想させ、南部地域の伝統や文化と深く結びついています。
◇ニューイングランド地方
東海岸に位置するニューイングランド地方にも方言があり、ニューヨーク市が舞台となるドラマでよく耳にすることができます。この方言の特徴は、母音の後にR音を置かないことや、「A」にアクセントを置いて伸ばすことです。例えば、「park the car(パークザカー)」(車を駐車する)という文は「pahk the cah(パァークザカァー)」に聞こえます。
◇中西部
私の出身地であるインディアナ州を含む中西部は、アメリカの標準語に近い方言が使われています。この方言は中立的で明瞭な発音が特徴で、ニュースで多く使われていますが、「t」の発音が「d」になることがよくあります。例えば、「better(ベター)」(より良い)は「bedder(ベッダ-)」になり、「water(ワーター)」(水)は「wader(ワーダー)」に聞こえます。
◇西部
西部の方言は主に中西部と似ていますが、イントネーションやリズムに違いがあります。特にカリフォルニア州では、ヒスパニック系の人種が多いため、スペイン語の発音や言葉遣い、音声のリズムが方言に影響を与えています。また、文末を上げるイントネーションが特徴の「アップトーク」や「バレースピーク」と呼ばれる話し方があります。これは比較的フレンドリーな話し方であり、西部の雰囲気であるくつろいだカジュアルなライフスタイルを反映しています。
◆地域によって呼び方が異なる言葉
同じ意味の単語でも、地域によって表現が異なるものがあります。代表的なものは炭酸飲料で、北部や都市部は「soda(ソーダ)」、中部は「pop(ポップ)」、南部は「coke(コーク)」(コカコーラが由来)を使う人が多いです。また、スニーカーを表す言葉も異なり、「tennis shoes(テニスシューズ)」や「sneakers(スニーカーズ)」と呼ぶ地域などがあります。さらに、蛍は西部では「firefly(ファイアフライ)」、東部は「lightningbug(ライトニングバッグ)」と呼びます。
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