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自治体の皆さまへ

いつか来る大地震に備えて 今だからこそ見直したい木造住宅・京町家の地震対策

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京都府京都市

令和6年能登半島地震では、倒壊をはじめとする建物への被害が数多く発生しました。私たちも、これまでの被害を教訓に、いずれ起こるかもしれない大地震に備えておくことが大切です。今回は、能登半島地震でのケースを交えながら、すまいの耐震診断や耐震改修の大切さについてお伝えします。

■耐震改修があなたと周りの人の命を救います
◇耐震化されていない建物で起こるかもしれないこと
地震による死因の多くが、建物や家具の倒壊による圧死です。また、建物の倒壊は命を脅かすだけでなく、道路を塞ぎ、避難や救助に支障を来すなど、被害拡大につながる恐れがあります。自分や家族の命を守ることはもちろん、地域の防災力を高めるためにも、すまいの耐震化について真剣に考えてみませんか。
・緊急車両が通れない
・隣の住宅に被害を与える

◇能登半島地震の災害派遣で応急危険度判定士として被災地を調査した職員から
被災地では、古い木造住宅の被害が大きいことを実感しました。命を守るために、まずは耐震診断を受け、ご自身のすまいの安全性を確認してください。

◇こんな住宅に要注意
・1981年以前に建てられた、建築基準法が大きく改正される前(旧耐震)の建物
・極端に細長いなど、平面形状(建物を真上から見た形)が不安定な建物 など

■耐震改修を検討しましょう
◆まずは耐震診断から
耐震診断は、地震に対するすまいの弱点を調べ、「大地震が起きたときに倒壊する恐れがあるか」「耐震改修が必要か」を判断。耐震診断士から、建物の状態や耐震改修のポイントなどのアドバイスを受けることができます。
▽耐震診断の流れ
(1)耐震診断士が外壁や屋根、天井裏などを目視で調査
(2)現地調査で得た情報を基に耐震診断書を作成(診断書は改修計画などにお役立てください)
(3)耐震診断書を基に、結果報告を実施(対面で1時間ほどご説明します)

◆無料の耐震診断を受けましょう
▽耐震診断士の派遣(1)木造住宅(2)京町家
耐震診断士による(A)診断(B)基本計画の作成(は(2)のみ)
対象:(1)1981年5月31日以前(2)1950年11月22日以前に着工(その他要件有)
料金:(A)無料(B)2万円
申込み:HPを確認の上、4月8日~12月27日に(消印有効)

◆診断を基に耐震改修の内容を検討し、工事を実施
耐震診断の結果を受けて、地震に強いすまいにするために、どのような耐震改修を行えばよいか、専門家に相談しましょう。
能登半島地震発生後の専門家による調査では、簡易な補強でも、倒壊を免れたケースも。まず、命を守るための簡易改修を行うことを検討してください。長期的な視点で考えて、安全に住み続けることを優先する場合は本格改修を検討しましょう。ここでは、それぞれの改修事例を紹介します。

▽簡易改修…屋根の軽量化など、いのちを守るために耐震診断なしでもすぐにできる改修
改修事例…瓦の下に土が敷かれた重たい屋根について、土の除去や新しい屋根材への交換などを行い軽量化

▽本格改修…耐震診断の結果に基づき、筋交いや金物の追加などを行い、地震に対して安全な構造にする改修
[改修事例]
・筋交い(柱と柱の間に入れる補強材)や金物を入れ、壁を補強
・経年劣化やシロアリ被害により傷んだ柱や土台を取り替え

◆耐震・防火改修などの工事費を過去最大額で補助
▽ひとくちメモ
木造住宅と京町家の違い
・一般的な木造住宅(旧耐震)
1981年以前に建築された一般的な構造の建物。コンクリートの基礎があり、筋交いや金物などで建物を堅くすることで地震に耐えます。
・京町家
1950年以前に、伝統的な構法により建築された建物。礎石の上に柱を立て、柱や梁の木組みと土壁の粘り強さで地震に耐えます。

▽まちの匠・ぷらす
(1)木造住宅(2)京町家の耐震・防火改修に対する補助
対象:(1)1981年5月31日以前(2)1950年11月22日以前に着工(その他要件有)
申込み:HPを確認の上、4月18日~12月27日に(必着)
補助額は全国最高水準

・木造住宅の補助額
簡易改修…最大40万円(旧制度比2倍!)
本格改修…最大200万円(旧制度比2倍!)

・京町家の補助額
簡易改修…最大60万円(旧制度比2倍!)
本格改修…最大300万円(旧制度比2.5倍!)

・防火改修の補助額
軒裏や外壁の防火改修工事、感震ブレーカー(揺れを感知し通電火災を防ぐ装置)の設置など
木造住宅…最大40万円、京町家…最大60万円

■みんなで災害に強いまちづくり
この他に推進している主な取り組みを紹介します
◇まちの避難・消火・救助ルートの確保
特に古い木造建築物などが密集した「密集市街地」において、細街路の拡幅整備や、老朽化した木造建築物・危険ブロック塀の除却などを行

問合せ:まち再生・創造推進室
【電話】222-3503【FAX】222-3478

◇分譲マンションの耐震化を促進
1981年以前に建てられた分譲マンションの耐震化も重要。居住者の方の命を守るため、耐震診断や工事費の費用の補助を行っています。

■市民しんぶんを読んだすぐ後から行動できる!すまいの地震対策
◇窓ガラスや食器棚のガラス戸に飛散防止フィルムを貼る
フィルムを貼ることで、けがをする危険性の高いガラスの破片が飛び散ることを防ぎます。

◇たんす等の家具の下に転倒防止マットなどを挟む
家具の重心を後ろに移すことで、転倒を防ぎます。他にもL型金具・突っ張り棒で家具を固定する方法もあります。

他にも…
すまいの点検や小さな補修を日常的に行うことで、思わぬ事故の防止や建築物の寿命を延ばすことにつながります。心がけてみてくださいね。

■すまいの耐震に関することはこちらまで
京安心すまいセンターでは、すまいの耐震に関する相談や今回紹介した耐震診断などの申し込みを受け付けています。
京安心すまいセンター
〒600-8127下・河原町五条下る東側
ひと・まち交流館京都
【電話】744-1631【FAX】744-1637
時間:9時45分~16時半
休み:水曜・第3火曜・祝日

HPで情報発信もしています。ぜひ一度チェックを!

今回紹介した耐震改修やすまいの地震対策などを行い、自分や家族、そして周りの人の命を守りましょう。

問合せ:建築安全推進課
【電話】222-3613【FAX】212-3657

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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