消費生活総合センターには、年間9000件を超える消費者トラブルの相談が寄せられています。その中でも、インターネットやテレビコマーシャルなどを見て商品を購入する「通信販売」に関する相談が最も多く、デジタル化によって利便性が増す一方で、消費者を取り巻くリスクも多様化しています。今回は、実際に同センターが受けた相談事例とその対策などを紹介します。
■こんな相談が寄せられています
・談事例と対策を見て、同じ被害に遭わないようにしてなぁ~
◇[相談件数最多]通信販売でのトラブル
事例:初回特別価格の商品を1つ注文したつもりが、定期購入になっていた
対策:注文を確定する前に、返品できるのか、定期購入になっていないか等を最終確認画面などでよく確認しましょう。
事例:通常より大幅に値引きされているWEB(ウェブ)サイトで商品を注文したが届かない
対策:大幅な値引きや、販売業者の情報が適切に記載されていないWEBサイトは偽サイトの可能性があるので、注意しましょう。
◇[高齢者の被害が多い]訪問販売でのトラブル
事例:住宅の管理会社と関係がある業者が来訪し、設備交換の契約をしたが、嘘だった
対策:「管理会社から紹介された」などと勧誘されても、業者の話だけを信じてすぐに契約せず、少しでも疑問に感じたら、管理会社や家族に確認しましょう。
事例:「屋根を無料で点検する」と業者が来訪。点検後、「このままでは危険」と言われ、工事を契約してしまった。
対策:突然訪問してきた業者には、安易に点検をさせてはいけません。決して、その場で契約はせず、十分に検討しましょう。
◇[被害が急増]若い人に多いトラブル
事例:インターネットの副業の広告から申し込んだら、初期費用無料のはずが、テキスト代を請求された
対策:手軽さやメリットのみが強調されている場合があります。
副業の内容や利益が出る仕組みなどを自分で調べ、よく分からなければ、契約しないようにしましょう。
事例:無料のカウンセリングだけのつもりで脱毛サロンに行ったが、勧誘されて高額な契約をしてしまった
対策:「お試し施術」や「月額○円」などの気軽さや低価格を強調した広告だけで判断しないことが重要です。
また、強引に契約を迫られてもきっぱりと断りましょう。
■1面の答え
「通信販売はクーリング・オフできる?」の答えは…バツ×
クーリング・オフとは、契約後、冷静に考え直す時間を消費者に与え、一定期間内であれば無条件で契約を解除することができる制度。
しかし、通信販売や店舗に出向いて購入する店舗購入は、自らの意志で申し込むものであり、不意打ち的に契約させられるといったものではないため、クーリング・オフが適用されません。
・全部に適用されると思っていたのである
・契約前に内容を確認せんとあかんなぁ
■少しでも不安に思ったら
消費生活総合センターにご相談ください
同センターでは、専門的な知識と経験を持つ相談員が消費生活に関する相談に応じ、問題解決のための助言や情報提供を行っています。
◇相談窓口
・同センター相談窓口
相談日時:月~金曜(祝日を除く)9~17時
【電話】366-1319
・消費者ホットライン
相談日時:土・日曜、祝日 10~16時
【電話】188
◎HPからも相談できます!
◇出前講座
地域の集会などに相談員を派遣し、悪質商法の手口と対処法について、実際の相談事例を基に、分かりやすく解説します。
とき:申込者が希望する平日
会場:市内で申込者が用意する場所
対象:10人以上の団体
料金:無料
※申込方法はHPをご確認ください!
■身を守るための5つの心得
・悪質な手口から身を守るために、心がけてなぁ!
◇簡単にドアを開けない!
見知らぬ人の親しげな訪問、電話などに注意する。
◇お断り!
うまい話は、まず疑う!
甘い言葉に用心する。
◇個人情報は教えない!
家族構成、預貯金、悩みごとなどを簡単に教えない。
◇要らない時は、きっぱり断る!
「結構です」などあいまいな言葉は使わない。
要りません!
◇契約は慎重に!
納得できるまで確認し、契約は慎重に。また、高額な契約は他社と比較することも重要。
しっかり確認!
■もっと学びたい方はこちらの催しへ!
講演会「デジタル時代に求められる消費者力」
デジタル化が進む中、消費者が安心安全で豊かな消費生活を送るために求められる「消費者力」について解説します!
とき:5月26日13時半(約2時間10分)
会場:京都経済センター(下・室町四条南東角)
料金:無料
申込み:HPを確認の上、5月1~22日に。先着順
※オンライン有
◎今回紹介した事例と対策を参考にして、消費者トラブルから自分の身を守りましょう!
問合せ:消費生活総合センター
【電話】366-2250【FAX】366-2259
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