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自治体の皆さまへ

広がる空き家の可能性(1)

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京都府宇治市

少子高齢化や人口減少の進行に伴い、適正な管理がされずに放置された空き家が増加し、深刻な社会問題となっています。
しかし、空き家は上手く活用すれば、まちの魅力の要素となる大切な資源です。空き家の活用方法について考えてみませんか。

■空き家を放置すると何が問題?
・問題点1 屋根・外壁の劣化
落下や飛散、倒壊の恐れ

・問題点2 雑草の繁茂
害虫の繁殖、景観の悪化

・問題点3 樹木のはみ出し
通行の妨げ、周囲の建物を傷付ける

・問題点4 窓や扉の損傷
不法侵入・滞在により治安の悪化

危険が増えるだけでなく、景観の悪化や苦情につながります!

空き家を管理・活用することで魅力ある街に!

◆活用事例.1
地域の人に愛される店を目指して

・この人に聞きました
稲西 安紀(いなにし あき)さん
宇治市創業支援補助金(※)を利用し、空き家を改修して「autumn the bakery」を開業
※制度については6ページに掲載

▽空き家との出会い
幼い頃から自分の店を持ちたいと思っており、飲食関係の仕事やパンの修行をしました。開業する場所を探している時に偶然この空き家を見つけ、建物の外観や家賃面に惹かれ、即決しました。
元々、古い建物が好きで、空き家として放っておくのはもったいないと思い、改修して活用することにしました。空間が好きで選んだ場所なので、居心地が良く気に入っていますし、お客さんには外観と内装のギャップを楽しんでもらっています。

▽補助金を利用して
かなり古い建物だったので、改修工事に時間もお金もかかり大変でした。補助金を活用することで金銭面での負担が軽くなりましたし、審査の過程で様々な人に自分の存在を知ってもらえたことも良かったと思います。

▽コミュニケーションの場に
私は人とのつながりを大事にしているので、地域に密着した店を目指しています。店内にはパン以外にも、自分の好きな映画や音楽等にまつわる物を飾ることで、同じ趣味の人とコミュニケーションが生まれたらいいなと思っています。パンを売るだけでなく、会話を通してつながりを広げていくことを大切にしています。

・店舗情報
autumn the bakery
宇治妙楽6-10

◆活用事例.2
昔の空気を残しつつ、新しいものへ

・この人に聞きました
梶 均(かじ ひとし)さん
空き家活用アドバイザリー業務(※)を利用し、所有する空き家を改修して「抹茶ロースタリー」を開業
※制度については6ページに掲載

▽チャンスを活かして
大学卒業後に渡米し、留学・駐在員を経て事業をしていましたが、家業のくみひもを継ぐことになり、地元の宇治に戻ってきました。新型コロナウイルス感染症の影響で経営が悪化していた時に、事業再構築補助金の交付を受けることになり、新事業への挑戦を決心。くみひもの店舗裏にある離れが空き家になっていたので、そこを活用してカフェをすることにしました。

▽コーヒーのように飲める抹茶を
「宇治=お茶のまち」と言われているので、お茶を使って新しいものを生み出そうと考えました。抹茶はスイーツとしては親しまれていますが、抹茶そのもののドリンクは一般市場には無いと感じていました。そこで、抹茶をカジュアルに・日常的に楽しめるものにしようと発案したのが「ロースト抹茶」です。抹茶原料の碾茶を焙煎し、石臼挽きすることで、まろやかな口当たりになり飲みやすくなっています。ほとんどのお客さんが完飲されることを嬉しく思っています。

▽空き家という選択
明治時代から続く生家を改装し、新しくカフェに生まれ変えたことに誇りを感じています。空き家を壊して新しく建て替えるよりも、空き家を残して「改装」を選択することで、過去の空気感や歴史を残せたり、補助金等の手続きがスムーズに進んだりとメリットが多いと思いました。

・店舗情報
抹茶ロースタリー
宇治妙楽146番地
【電話】34-1125

※詳しくは本紙またはPDF版をご覧ください。

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