◆Interview
支援が必要な人の避難先である「特別養護老人ホーム五十鈴荘」のみなさんの思い
○地域と五十鈴荘とのつながりを大事にしたい
大規模災害が発生すると、施設に勤務する職員が五十鈴荘まで来られないかもしれません。人がいないと、避難していただいた人への対応ができません。そんな時に大切なのは人と人とのつながり、助け合いです。五十鈴荘では、災害時だけでなく、日常的に地域のイベントに参加するなどして交流を深めることで、地域のみなさんに施設をより身近に感じてもらえたらと思っています。
特別養護老人ホーム 五十鈴荘 施設長 上垣智彦(うえがきともひこ)さん
○災害時に備え、支えあう体制を強化することが大切
平成16年10月台風のとき、当院も被災しましたが、驚くほど多くの人が助けに来てくれました。医療や介護が必要な人は、支援者がいないと自力で安全に避難して生活を送ることができません。今、個別避難計画の取り組みが進められていますが、施設で働く人、移送を支援する人、避難所で見守る人、たくさんの人たちの支えがあってこそ安心、安全な避難が成り立ちます。少しでも多くの人が避難支援に関わり、支え合える福知山市になったら素晴らしいと思います。
社会福祉法人五十鈴会理事長・吉河医院院長 吉河正人(よしかわまさと)さん
■命を守るために、今できること
もしもの時に備えて、地域での助け合い「共助」と、行政による「公助」を活用しながら、誰ひとり取り残さない防災に取り組みましょう。
◆今年度からの新たな取り組み
要支援者の避難を支える人材を募集しています
○移送サポーター
自助・共助では避難が難しい要支援者を福祉車両等を使用し、福祉避難所・広域避難所までの移送を行う運転手、車両の乗降をサポートする人材
活動内容:自宅から避難所までの移送、非常持ち出し品の確認、車両の乗降サポートなど
条件:シェア福知山会議が行う研修会を受講すること
報酬:有償ボランティアとして市より支給
問合せ:シェア福知山会議
【電話】070-2616-9399
○避難生活サポーター
福祉避難所に避難する要支援者の安心・安全な避難生活を支援するため、福祉避難所の開設・運営を支援できる人材
活動内容:災害時、避難所に必要となる物品の準備や見守り支援を行うなど、安心・安全な避難生活の支援
条件:社会福祉協議会が行う研修会を受講すること
報酬:有償ボランティアとして市より支給
問合せ:福知山市社会福祉協議会
【電話】25-3211【FAX】24-5282
◆逃げるための計画づくり
○あなたの命を守る「個別避難計画」を作成します
個別避難計画とは、自力での避難が困難な人のうち、家族などの支援が得られない人や、家族だけでは避難が困難な人に対し、個人の具体的な避難支援の方法を定めた計画のこと。
市が福祉専門職と連携し、本人や家族、地域住民などを交えて、避難のタイミングや移送手段、避難場所など、具体的な個別避難計画を作成します。
対象となる人:以下のいずれかに当てはまる人
(1)身体障害者手帳第1種
(2)療育手帳A判定
(3)精神障害者保健福祉手帳1・2級
(4)介護保険要介護3・4・5認定者
(5)難病患者
(6)その他、避難支援が必要な高齢者世帯など
問合せ:地域包括ケア推進課
【電話】48-9258【FAX】22-9073
◆いつ、どこに逃げる?
○避難のタイミングと避難場所を決めておきましょう
住んでいる地域の危険性や、自分自身の身体の状態に合わせた避難のタイミングと避難場所を考えておきましょう。
自治会などの要望に応じて市が取り付けている「浸水センサー」を地域に設置することで、ひとつの避難タイミングの目安にもなります。
→センサーが浸水を検知するとあらかじめ登録したユーザーに防災アプリでお知らせします
問合せ:危機管理室
【電話】24-7503【FAX】23-6537
◆いざという時ために
○避難行動要支援者名簿に登録しませんか
本市では、自力での避難が困難な人の名簿を作成しています。名簿は、本人の同意がある場合にのみ、自治会長や民生委員、消防団など避難支援に関わる人へ共有され、災害時の安否確認や支援などに使用されます。
家族による代理申請も受け付けています。まずはお気軽にご相談ください。
問合せ:社会福祉課
【電話】24-7088【FAX】22-6610
■ー子どもと一緒に防災を考えようー
防災紙芝居ができました
◆紙芝居「きみならどうする?」のあらすじ
○大雨垂直避難編
大雨警報が発表され、まーくんの家族は2階に避難することに決めました。2階に避難すると、突然停電が起こり…
○大雨車中泊避難編
ある大雨の日、隣の家のおばちゃんから避難の呼びかけが。ふぅちゃんの家族は車でスーパーの駐車場に避難することになり…
◆災害時の避難行動を子どもと一緒に考えよう
水害や避難を、子どもたちに視覚的に伝えるために防災紙芝居を作成しました。
紙芝居には、大雨垂直避難編と大雨車中泊避難編の2種類があり、避難所への避難以外の選択肢があることを伝える内容となっています。また、避難には事前に準備が必要であること、ハザードマップを用いて避難場所を判断する様子などの情報が盛り込まれています。
ぜひ、子どもと一緒に防災について考えてみてください。
○インターネットで公開中
以下より、紙芝居のダウンロード、読み上げを動画で視聴できます。
※詳しくは本紙をご覧ください。
○POINT
1 子どもに伝わりやすいイメージ
できる限りわかりやすい絵にすることを心がけました。また、避難先として実際に市内にある店舗名称を使うなど、より現実味のあるストーリーになるよう表現しました。
2 柔らかなパステルカラーの多い配色
避難に対して、子どもが暗いイメージを持ちすぎないよう、カラフルで、パステルカラーの多い配色にしました。
問合せ:子ども政策室
【電話】24-7055【FAX】23-7011
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