Stories of People,Places,Culture in our town Fukuchiyama
■第14回 夏の風物詩 蛍(ほたる)
川のほとり、ゆっくりと濃くなる闇の中に、ぼうっと優しい光が舞い上がる。古くから、ホタルは初夏の訪れを告げるとともに、その美しさで人々の心を魅了してきた。
「ほ、ほ、ほたるこい。こっちの水は甘いぞ」
6月初旬より、福知山の各地でホタルが飛び交う。
○ホタルを福知山で鑑賞する
市内でホタルをよく見られる場所は、榎原の和久川、夜久野町の牧川上流、大江町内宮の宮川、正明寺の弘法川、三和町大原の川合川など。
飛翔のピークは19時から21時頃と言われ、気温20度以上で湿度が高く、曇っていて風のない夜に多く飛ぶ。
○ホタルの生態「なぜ光る?」
代表的なゲンジボタルなどの成虫は、天敵に狙われないように夜に活動を行う。闇の中で求愛行動をしたり仲間を見分けたりするためのコミュニケーションの手段として発光していると言われている。また、繊細な生き物でもあり、ライトなどの強い光にはストレスを感じてしまう。
○ホタルが住み続ける福知山に
ホタルは静かできれいな自然を好み、生息する環境を選ぶ生き物である。ホタルが生息できる環境を維持することは、わたしたちにとっても優しい環境を維持することにつながるのではないだろうか。
優しい灯りをきっかけとして、自然の豊かさとは何かを考え、ホタルが住み続ける福知山を未来までつなぎたい。
◆ホタルスポットに行く前に
「ホタルの鑑賞マナー」
1 強い光を控える
ホタルは強い光が苦手です。懐中電灯やカメラのフラッシュ、車のライトやハザードランプの点灯はやめましょう。
2 大きな音を立てない
近隣の方の迷惑になるので、大きな声や物音を出さないようにしましょう。
3 持ち帰らない
来年も元気なホタルが見れるよう、ホタルを持ち帰らないようにしましょう。
4 住処を荒らさない
草むらに分け入ったりしないようにしましょう。
◆福知山に住んでいるホタル
○ヘイケボタル
ゲンジボタルより小さく、田んぼや側溝、小川に生息しています。水田とともに個体数が減っていると言われています。
○ゲンジボタル
体長は15mm前後。幼虫は、きれいな川に住むカワニナを主食とするため、流れのある清流で見ることができます。
※ほかにも、陸性のヒメボタルも確認することができます
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