学校給食は、学校給食法によって、安全で栄養バランスの優れたものとするように定められており、子ども達の発達段階に応じて必要な栄養素をバランス良く取ることができるように、市の栄養士が毎日の献立を作っています。また、子ども達が地元の食の伝統や食に関わるたくさんの人への感謝を持ち、食べ物がどのように作られ、どのように流通しているかを学ぶ「生きた教材」でもあります。
この大切な給食を舞鶴市では、全ての小・中学校で実施しています。給食にかかる食材費は、保護者の皆さんに負担いただいていますが、第7次舞鶴市総合計画に基づき、今年2学期からまず中学校の給食を無償化していきます。
これは、未来を担う子ども達の健やかな成長に欠かすことができない大切な給食を社会全体で支え、子ども達の誰もが安心して給食を食べることができ、そして、保護者の皆さんを経済的に支援することで「安心して子育てができるまち舞鶴」を推進するための「次世代への積極的な投資」の取り組みです。
また、給食無償化をきっかけに生徒自身が給食の大切さを学ぶ取り組みとして、教育委員会からの依頼で、市長が全生徒の前で学校給食の講話を行うとともに、生徒自らが考えていることを市長に質問するなど「探究的な学び」の取り組みも進めています。
給食は生きた教材
■全中学校の生徒に向けて市長が講話
5月31日~7月19日、市内の全中学校を対象に、市長が全校集会で「学校給食は栄養士が栄養バランスを考えた献立であり、食の教科書であること」「給食は、農家や調理員など多くの人が関わって、みんなに届けられていること」「成長期にあるみんなにとって、給食を残さずに食べることの大切さ」などについて、生徒に語りかけました。
◇市長の講話を聞いて生徒が感じたこと
1年生の時、総合的な学習の時間で給食の献立について学びました。カロリー計算や栄養配分を考えるのはとても大変でした。市長の話を聞いて、毎日、栄養士がバランス良く考えてくれた献立を食べることができていることに、改めて感謝の気持ちが強くなりました。また、食べることの重要性や給食費が無償化になって、周りの人たちに支えられているということを改めて考え、これからは味わいながら残さず食べたいと思います。
加佐中学校 2年生 佐藤 翠南 さん
給食に含まれている栄養素のことはもちろん、決められた時間に食べることで生活リズムを作るなど、給食が教育の一環になっていると考えたことがありませんでした。また、地元の生産者や調理人、配送業者などさまざまな人が関わり、私たちの口に入っているのだと知りました。舞鶴市の可燃ごみのうち生ごみの約40パーセントがフードロスと聞いてびっくりしました。一人ひとりが少しでも食べ切ることを意識するとごみが減ると思うので、実践していきたいです。
城南中学校 3年生 西垣 和葉 さん
市長の話を聞くまでは給食を当たり前のように食べていました。また、給食費は親が払ってくれていたので、給食に込められた思いにまで関心が向かなかったけど、私たちのためにいろんな人が支援、協力してくれていると聞いて、とてもありがたいと思いました。舞鶴のお米はとてもおいしいし、全体的に味付けもおいしいです。舞鶴の食材を使った献立の日もあって、工夫を凝らしてもらっています。今までから給食は完食していましたが、今後もしっかり食べていきたいです。
加佐中学校 3年生 西村 英人 さん
■保護者が期待する学校給食
物価高騰などがある中で、限られた予算で品数を減らさず、アレルギーへの対応や栄養素を満たす学校給食の献立を毎日考えるのは大変なことだと思います。そのような中でも、舞鶴の魚や万願寺甘とうなど、地場産食材を使用した献立は、子ども達が自分の住んでいる地元の良さに気付く教材の一つになっていてありがたいです。
仕事をしながら、毎日自宅の食事で栄養あるものを作るのは大変です。給食で成長期に必要なバランスの取れた栄養あるものを提供いただけて、感謝しています。そして、給食を食べることが学校に行く楽しみの一つになってほしいと思っています。
学校給食を通して、子どもが将来成長し、自分で料理する時や店で料理を選ぶ時に、体に良いものを選択する力を付けてほしいです。
中学生の保護者 藤村 歩美 さん
担当:学校教育課
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