■京都府漁業協同組合
漁業者からの言葉が仕事のモチベーション
市内には製造、建設、運送、医療、福祉、情報通信、港湾に関する仕事などバランス良くさまざまな仕事があり、独自の特色を持った魅力的な事業所が約3,300も所在しています。
今回はその中から、京都府漁業協同組合を紹介。舞鶴市ならではの海に関係する仕事に就くために、Iターンで就職し、活躍する入社3年目の勇時彦さんに、仕事のやりがいや働き方について聞きました。
◇漁業者が使う資材の調達
漁業者が使用する漁網や消耗品、燃料などを供給する購買部に所属しています。現在担当している仕事は、府北部で活動している漁業者が、安定的な生産活動を行えるよう、漁業に必要な新たな資材の提案や発注の相談を受けています。
◇魚に関わる仕事がしたい
出身は奈良県。海のない町で生まれ育ったにもかかわらず、小さい頃から魚が好きでいろいろな水族館に行きました。静岡県内の大学の水産学部に進学し、魚の生態について勉強しました。
就職を考える際、海に関わる仕事がしたいと決め、地元に近い近畿圏で、就職活動を進めていました。その中で、舞鶴市の京都府漁業協同組合の求人を見つけ、応募しました。就職する前に何回か舞鶴市を訪れ、京都の海を見て、就職を決意しました。
舞鶴に移住してみて、舞鶴は、自然豊かで住みよい町だと感じています。舞鶴湾で水揚げされた新鮮な魚を食べることができるのもうれしいです。
◇人との会話がやりがいに
日々の仕事は、朝職場に出勤してから、水産会社の従業員との打ち合わせのため外出することが多いです。府北部の近海全てが担当範囲であり、京丹後市まで行くこともあります。漁業者との打ち合わせの中で、自分が提案した製品が採用され、漁獲に成果が出たことにより「ありがとう」とお礼を言われた時には、とてもうれしくなりました。また、時には厳しい言葉をいただくこともあり、その時に気を引き締め直すきっかけとなっています。
主に、人と話をしながら進める仕事で、漁業者からかけられるどんな相談にも応えられるよう、これからもスキルアップしていきたいです。
◇職場の支援も充実
スキルアップについても積極的に支援してもらえます。就職してからは、職場の補助を受け、危険物取扱者の資格やフォークリフトの資格を取得しました。次は、4トントラックが運転できるよう免許を取得したいと考えています。業務上必要な資格を取得すると、資格手当として給料にも反映してもらえるので、コツコツ勉強するのは大変ですが、モチベーションが上がります。このほかにも、人事異動もある職場なので、簿記の勉強もしようと考えています。
また、有給休暇も職場全体で取得しやすい環境となっていて、とても働きやすいです。
◇Iターンして思ったこと
地元から離れて舞鶴市に就職しましたが、同僚も仕事で関わる人もとても良い人ばかりです。都会に比べて便利さは劣るかもしれませんが、舞鶴市には舞鶴市の良さがあると思います。
舞鶴の魚を全国の人においしいと思ってもらえるよう、これからも漁業者との関係を密にしてより良い漁業ができるよう必要な支援をしていきたいです。
■事業所データ
京都の漁業の発展を願う漁業者を組合員とする、京都府唯一の漁業協同組合です。
京都府漁協が運営する4つの卸売市場には、漁業者である組合員が水揚げした水産物が持ち込まれ、競り売りなどで販売しています。京都の魚はこの市場から鮮度を保ち、皆さんの家庭にお届けしています。その他にも、鮮魚、冷凍品、加工製品の販売事業や漁業に必要な資材や機器、燃料油などの供給事業も行っています。また、組合員の生産活動や暮らしを支える仕事も行っています。職員数は157人で、舞鶴にある本所では82人が勤務しています。目の前に海が広がる最高のロケーションの中で、20代の若手からベテランまでが活躍しています。未経験の人でも、安心して働ける体制と活躍の場が整っています。
■皆さんの家庭に魚が届くまで
・漁業者が海で魚をとってきます。
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・漁協に持ち込まれた魚を仕分けて、競りにかけ、卸業者が買い付けをします。
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・卸業者が市内のスーパーなどへ運びます。
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・スーパーなどで加工され、皆さんの食卓に並びます。
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