■いまり家の家計簿は?
市の財政状況を、わが家の家計簿として考えてみましょう。
令和5年度一般会計決算の歳入のうち市税79億9,002万円と地方交付税などの81億8,242万円を合わせた、161億7,244万円を給料400万円の家計に置き換えた『いまり家の家計簿』(左下表)を作成しました。
▽約5割は給料以外の収入
令和5年度の『いまり家』の収入を見ると、支出を賄う収入を確保するために、預貯金の取り崩し((4))や銀行からの借り入れ((5))を行っていることがわかります。
今後の景気動向や国の財政状況などにより『いまり家』の給料((1))や実家からの援助((2))が減少する可能性があります。
▽節約と貯蓄
生活費((8))や医療費など((9))、税金など((11))、子どもへの仕送り((13))、ローンの返済((14))などの最低限必要な経費が多く、自由に使えるお金が多くないことから、預貯金((10))への積立は全体の11.2%しかないなど『いまり家』は、ぜいたくをできる状況ではないと言えます。
今後も医療費など((9))が増加していくことが見込まれますので、現状を維持するためには、できる限り支出を抑えなければいけません。
『いまり家』は家の老朽化が進んでいて、今後、家の増改築(※)((12))が必要になるなど、不慮の出費に備えるためにも、借金の残高を減らしながら、毎年の預貯金をもっと増やすよう努力していくことが必要です。
(※)ここでの『家の増改築』とは、小・中学校などの公共施設の整備を示しています。
▽いまり家の家計グラフ(内訳)
左上の表(支出)を円グラフで表すと、このようになります。
■今後の取り組みについて
▽自治体に求められる姿
行政に対する住民のニーズが複雑化、多様化する中で、自治体には、限られた行政資産を有効に活用し、住民のニーズを迅速かつ的確に反映できる体制づくりが求められています。
▽市の取り組みと成果
市は、令和3〜7年度を計画期間として『第5次伊万里市財政基盤安定化計画』を策定し、歳入の確保や歳出の抑制、事業の厳選に取り組みながら、健全な財政運営に努めてきました。
その結果、令和5年度は実質公債費比率が8.0パーセント、将来負担比率が29.5パーセントになるなど、一定の成果が見られました。
▽経済情勢と今後の展望
国内の経済情勢は、雇用・所得環境が改善するとともに、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されているものの、地方では直接的な効果を実感できない状況です。このため、市税など市の財政を支える一般財源の大幅な増収は期待出来ませんが、老朽化した公共施設の維持補修、小・中学校の改築など、今後もより多くの財政需要に対応する必要があります。
▽今後の取り組み
このような中で、これからも真に必要な行政サービスを充実させるため、これまでの取り組みを継続しながらも、新たな創意工夫を加えるなど、さらなる強い信念を持って、財政運営を進めていきます。
問合先:財政課財政係
【電話】23-2112
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