■自分のこととして考えるために
近年、インターネット上には差別的な情報があふれていて、それが深刻な社会問題になっています。例えば、エックスやフェイスブック、ライン、インスタグラムなどのSNSをはじめ、匿名で参加することができる掲示板サイトなどで、悪質な書き込みや特定の個人に対する誹謗(ひぼう)中傷などが後を絶ちません。また、ユーチューブなどの動画投稿サイトにも、人権侵害を扇動するような悪質な動画が数多く存在しています。いまやインターネットは私たちの生活に欠かせませんが、自分の意思に反して差別的な情報と出会ってしまう危険性も併せ持っています。インターネットから得た情報はうのみにせず、その情報が間違っていないのかしっかり確認することが大切です。
インターネットは便利ですが、使い方しだいで人を傷つけてしまうこともあります。スマートフォンの普及でインターネットが身近になり、誰もが簡単に情報を送受信することができるようになりましたが、差別的な情報に安易に同調したり拡散したりすることで、知らないうちに自分が差別の『加害者』になってしまうこともあります。
日本では古くから、言葉のことを『言霊(ことだま)』と呼んで大切にしていて、言葉には人生を左右する大きな力があるとされてきました。嬉しくて心があたたかくなったり、悲しくて凍りつきそうになったり、たった一言でそんな気持ちになったことがありませんか。インターネット上も同じです。顔の見えない相手の気持ちを自分に重ねて想像しましょう。インターネットを使うのはあなたです。『自分には関係ない』と考えずに、社会全体のこととして考えることが大切です。
※このコーナーは、隔月のシリーズで掲載しています。これを手がかりに、家庭で人権・同和問題について話し合ってみましょう。
問合先:生涯学習課人権・同和教育係
【電話】23-3186
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