教育制度は世界中で大きく異なります。私の学校教育は南アフリカとアイルランドの2カ国で、異なる学校制度を体験しました。今回は、この2か国の教育制度を比較しようと思います。日本と似ているところ、異なっているところ、読んでみてください!
南アフリカとアイルランドの学校制度を簡単に説明すると、小学校と中高一貫の2つの段階に分かれています。日本やアメリカの3段階、小・中学校・高校と違って、「primary school」と「secondary school」があります。義務教育は日本と同様で、15歳までです。
私がアイルランドに引っ越して驚いたことは、成績の付け方の違いでした。南アフリカでは、1学年の成績は中間試験と期末試験と、年間を通じての「総合評価」で構成されます。つまり、試験に加え、すべての課題や宿題の点数が最終成績に反映されます。アイルランドのセカンダリースクールの前期では、「Junior Certificate」という大きな最終試験のために3年間準備します。その後、大学に進みたい人は、「Leaving Certificate」という入試試験のために2年間準備します。アイルランドでは、与えられた課題はあくまでもテストに必要な知識を身につけるためのものであり、成績に反映されません。
もう一つの違いは、科目の選択肢です。どちらの学校制度にも必修科目があります。それは、子どもが母語とする国の公用語(日本でいう国語。アイルランドの場合、英語かアイルランド語、南アフリカの場合、英語、ズールー語など)、数学、もう一つの公用語です。南アフリカでは、もう一つの必修科目、「Life Orientation」があります。この科目の目標は、個人のウェルビーイングや共生社会について学ぶことです。具体的に、メンタルヘルス、人間関係、人権、文化的多様性、栄養、キャリアなどのテーマに触れます。アイルランドでも南アフリカでも、日本と同じように、学生時代の終わりが近づくと、専門科目を選択することになります。日本と違うのは、理系か文系ではなく、自分の好きなように科目を組み合わせることができます。
私が、「Leaving Certificate」で受験した科目は、(第1言語としての)英語、数学、ドイツ語、歴史、古典(古代ギリシャ・ローマの文学や美術)、経済、生物、日本語でした!
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