■しのびよる加齢性難聴!あなたのきこえは大丈夫?(全3回シリーズ)
第3回(最終回)補聴器とはどんなもの?
これまでの第1回、第2回で、加齢性難聴が予防できること、きこえと脳の働きが関係していることをお話ししてきました。シリーズ最後となる今回は、脳の機能やきこえを維持するための手段としての補聴器について話をしていきます。
補聴器は、きこえの低下した人に、きこえを補うために使用する医療機器です。よく、形が似ている集音器と間違うことがありますが、集音器は音響機器に分類され、きこえに関する効果や安全性が保障されているわけではありません。
補聴器は、耳かけ式、耳穴式、ポケット型の3種類があります。小さな機械の中に最新の技術が詰め込まれており、ひとりひとりに合わせ、音量や音質を調整してくれる機能がついているものもあります。
音量や音質を個人に合わせて調整してくれるのは認定補聴技能者といわれる専門職です。難聴で音が少なく刺激を受ける機会を失った脳は、不活発な状態に慣れてしまい、補聴器で本来は聞き取りに必要な音を入れると、「うるさい」「余計な音」と感じてしまいます。そのため、補聴器を使用して難聴だった脳からきこえる脳にしていくためにはトレーニングが必要になってきます。脳と耳が補聴器に慣れて、補聴器の良さを実感できるまでに個人差はありますが、数カ月はかかるといわれています。そのため、専門職と相談をしながら調整していく必要があります。
補聴器は購入しただけで、終わりではありません。使用トレーニングやアドバイスをうけながら、自分にあった補聴器にしていきましょう。不安やストレスなく仲間との会話が弾めば、地域活動や仕事、趣味などさらに充実した生活も期待できます。
基山町では介護予防講演会できこえに関しての講話を実施します。相談会や補聴器の展示も行いますので、この機会にぜひお越しください。くわしくは以下の案内に掲載しています。
問合せ:福祉課 プラチナ社会政策室 高齢福祉係
【電話】85-7056
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