Parliament 議会だより(3)

17／22

■高齢者の地域コミュニティの拡大と充実について　北沢聡
▽議員
現在、要介護の家族をかかえていらっしゃる家庭は少なくないかと存じます。
一方で日頃から活動的な方や外出の機会の多い方は高齢でも元気で過ごされています。
ひとりでも多くの方が高齢になられても、自宅にこもりがちにならぬよう地域の方や同じ高齢の方とのコミュニケーションの増進をはかり、活動的にすごされ結果として健康寿命を延ばすようになるように、地域の趣味の会や集まりなどの活動の後押しを町として充実させてはどうでしょうか。
その結果として、要介護の家族を抱える家庭も減るのではと考えます。
▽福祉課長
大町町第5次総合計画に掲げていますように、町では高齢者の皆さんが健康で生きがいを持ち安心して生活できるように各種の高齢者施策を進めているところです。
その中で地域コミュニティや健康寿命の延伸につながる高齢者施策の一部を紹介します。
町民の皆さんが社会奉仕活動、教養講座開催活動又は健康増進活動などを通じ、災害発生時などにおいて共助の精神を発揮できるよう、地区が主催する高齢者を中心とした地域の絆づくり活動の事業実施に当たり地域の絆づくり支援事業補助金という形で毎年、全地区に支援させていただいており老若男女、世代間の交流を促し共助意識の醸成を図っています。
次に、大町町老友クラブ連合会の事業として「老人趣味の会」のクラブ活動を推進されており、現在16クラブの方が老人福祉センター「ひじり」等において日々、健康づくりや頭の体操など、自主的に活動されています。また、町の行事においても日頃の活動の成果発表の場として吟詠、民謡、日本舞踊などそれぞれの趣味、得意な分野で行事に参加いただいています。老友クラブ連合会の事業実施に対し、町としても高齢者生きがいと健康づくり活動助成金という形で支援させていただいています。
次に高齢者の皆様が主体となり、身近で気軽に集まることができる公民分館等において健康づくりの一環として「いきいき百歳体操」など、介護予防の活動に取り組まれています。
町としては、この事業実施に当たり、住民主体の通いの場推進事業補助金という形で支援させていただいています。
次に町内の社会福祉法人では、高齢者の移動支援を通じ介護予防を目的とし、自宅からサロンまでの無料送迎サービスを実施されています。この事業実施に当たっては介護予防・生活支援サービス事業補助金という形で支援させていただいています。
これらの施策に加え、新たに買い物の付き添いや介護予防など高齢者の外出をサポートしようと、住民ボランティア団体により「縁ジョイ大町クラブ」が令和4年8月に立ち上げられ、高齢者支援の充実にご貢献いただいています。その内容は、毎週水曜日に「縁ジョイ大町クラブ」のメンバーが利用者宅の自宅へ迎えに行き、介護予防体操をしたあと、買いものをサポートするものです。
町としては、この事業実施に当たり、同じく介護予防・生活支援サービス事業補助金という形で支援させていただいています。
次に町では昨年度から脳の活性化、認知機能低下防止を見込んで、65歳以上の方を対象として「シルバーeスポーツ教室・体験会」を開催しています。これまでの介護予防教室の参加者は、後期高齢の女性の比率が高い傾向にありましたが、他の介護予防教室に比べ、前期高齢の参加者が多く、また男性の比率が高い傾向にあります。これまで介護予防に関心がなかった新たな層を取り込め、介護予防の普及へつながった事業だと思っています。
11月14日には今年度の第2回大町町シルバーeスポーツ教室の参加者が熊本県美里町を訪れ、美里町でeスポーツに取り組む高齢者との交流を目的に「eスポーツ対抗戦」を行いお互いに交流を深め合いました。
次に町では10月1日より、毎朝8時30分から5分間ケーブルテレビを通して「おおまち健康体操」の番組放送を開始しています。内容は曜日ごとに姿勢改善編、首・肩のストレッチ編など全部で7種類となっています。これは地域住民ひとりひとりが自分自身の健康に関心を持ち、介護の視点をもって生活していけるよう、大町町オリジナルの健康体操番組を大町町で自主制作したものです。なお、町のホームページからもご覧いただけます。
このように既存の高齢者施策に加え、官民一体となり他自治体とも連携を図りながら時代に沿った施策を模索しながら、高齢者施策の向上・充実に取り組んでいるところです。
その他、町社会福祉協議会でも高齢者の生き甲斐づくりや、健康増進のために様々な地域福祉活動助成事業を実施していただいています。