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教育長コラム

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佐賀県神埼市

◆『明石家さんまさんの娘の名前』
教育長 末次 利明

早いもので、新しい年を迎えたかと思っていたら、1カ月が過ぎました。新しい年のスタート月である1月も健やかにお過ごしのことと思います。
しかし、元日に起きた『能登半島地震』には、大変驚き、不安な気持ちになりました。このたびの地震により被災されました皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。被災されました皆さまのご心労やご不便を拝察し、被災地の一日でも早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
さて今回は、小学校に勤務していた頃に、全校朝会で子どもたちに『命について』の話をしたときの内容を書かせていただきます。
明石家さんまさんというタレントは、皆さんご存じかと思います。テレビをつけると、毎日画面に映っているくらいの有名人です。
そのさんまさんの娘さんは『いまる』という名前です。『いまる』というのは珍しい名前だと思います。この『いまる』という名前には、どんな意味があると思いますか。
和歌山県に生まれ、その後奈良県で育ったさんまさんは、赤ちゃんの頃、自分のお母さんを亡くしています。また、さんまさんには弟がいましたが、実家の魚屋が火事になり、亡くなってしまいました。その後、お父さんも亡くなり、家族のほとんどを失ってしまったのです。さんまさん自身も、520人が亡くなったジャンボジェット機墜落事故の飛行機に乗る予定でしたが、急に予定が早まり、その前の飛行機に乗ったことで命拾いをしたということでした。
このような経験をしたさんまさんは、いつしかある言葉を大切にするようになりました。それは、「生きているだけで丸儲け」。「人間は、生きているだけで、ただそれだけで価値がある」という意味です。
家族の死を経験し、自分も死にそうになったさんまさんだからこそ、この言葉を大切にするのだと思います。
「生きてるだけで丸儲け」の「生きてる」の『い』。「丸儲け」の『まる』。『い』と『まる』を合わせて『いまる』という名前を娘さんにつけたのです。
さんまさんは『いまる』という名前をつけた娘さんに「生きていることは、それだけで素晴らしい、この命を大切に大切にしてほしい」という思いを伝えたかったのだと思います。
皆さんにも家族が一生懸命考えてつけてくれた名前があります。一度自分の名前の意味を聞いてみてください。
新しい生命が誕生するというのは、素晴らしいことです。そして、その生命につけられた名前もまた、素晴らしいものです。「生きていることは、それだけで素晴らしい」、自分の命、他の人の命を大切にしましょう。
子どもたちには「かけがえのない命、一つしかない命を大切に大切に生きていきましょう」という話をして、全校朝会を終わりました。
最近、よく『命の授業』についての話を聞きます。子どもたちには、自分の命、他人の命を大切にする心を育てていくことが大変重要だと思います。

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