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ひろげよう人権の輪

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佐賀県鹿島市

■人身取引による被害をなくそう
人身取引とは、『トラフィッキング(trafficking)』ともいわれる国際的な犯罪です。
被害者の多くは、社会的・経済的に弱い立場にある女性や子どもたちですが、男性も被害者となり得ます。売春などの性的な搾取(利益をわがものにすること)だけでなく、労働搾取や臓器の摘出を目的とする場合もあります。こうした目的のもと、被害者を売買することに限らず、被害者に暴力をふるったり、脅かしたり、だましたり、弱い立場にあることにつけ込んだりするなどの手段を用いて、被害者を支配下に置いたり、引き渡したりすることなどが『人身取引』とされています。
人身取引は、外国の出来事ではなく、日本でも発生しています。令和4年に日本で保護された人身取引被害者は、46人でした。被害者の国籍は、日本が44人で、約95%を占めていました。(警察庁令和4年における人身取引事犯の検挙状況)日本人の被害は、SNSなど、インターネットを通じて知り合った加害者に誘拐され性交等をされた事案や、同居人等から生活費名目で金銭を要求され、売春を強要された事案などがありました。44人中33人が18歳未満でした。
人身取引は重大な人権侵害であり、人道的観点からも迅速・的確な対応が求められています。これは、人身取引が、その被害者に対して深刻な精神的・肉体的苦痛をもたらし、その被害の回復は非常に困難だからです。
近年は、被害者に人身取引に遭っていることを自覚させないような方法で管理、支配するなど、人身取引の手口がより巧妙になり、被害が表面化しにくくなっています。私たちの身の回りに、被害を受けていることを自覚していない、または、被害を訴えることができない被害者がいるかもしれません。
人身取引について私たち一人ひとりが関心を持つことが、被害をなくす一歩となるのではないでしょうか。

■〔受賞者紹介〕人権標語の紹介
令和4年度小中学校『人権標語』入賞作品を紹介します。
※作品は本紙をご確認ください

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