III.地域の強みを活かした新たな魅力の創出
上郡町ならではの強みを活かした農業や観光の振興を図ります。農業については、国の政策方針である「みどりの食料システム戦略」を踏まえて‶オーガニックビレッジ宣言″を行い、環境にやさしい有機農業を推進し、地域ぐるみで生産から消費まで一貫した体制を構築するとともに、食育を推進します。
観光については、大阪・関西万博を見据え、一般社団法人「かみごおり観光協会」と連携して運営団体の受け入れ態勢づくりを支援することで、持続可能な観光コンテンツの造成につなげていきます。また、広域的な取組として、西播磨県民局や管内市町等と協同で地域の魅力を国内外へ発信していきます。そのひとつとして、播磨科学公園都市圏域定住自立圏事業として、圏域内2市2町のフィールドパビリオンを巡る体験型観光ツアーを実施します。
IV.デジタル技術を活用した「職・住・育」の充実
デジタル化の取組については、令和5年3月に策定したデジタル・トランスフォーメーション推進計画に掲げる「デジタルで実現する便利でこころ豊かな暮らし」の実現に向け、暮らしの利便性向上や地域課題への対応などを進めます。
暮らしの利便性向上では、行政手続きのオンライン化の更なる拡大を進めるとともに、引き続き住民のデジタル活用を支援するため、初心者向けスマホ出前講座を開催します。
移住・定住促進策として充実を図った"移住・定住者向け総合サイト"を運用し、インターネットを活用した積極的な情報発信を行うとともに、優良採用サイトと連携させ、地域の課題である人材不足の解消に取り組みます。
デジタル社会の進展により、ますます重要性を増している情報教育については、引き続きICT支援員を配置し、教員のICTを活用した学習指導力の向上などに取り組み、児童・生徒の学習活動の一層の充実を図ります。加えて、近年増加傾向にあるインターネット上でのトラブルに若者が巻き込まれないよう、特に中学生、高校生といった若者世代の情報リテラシーの向上に取り組みます。
V.町政運営の改革
地域課題や住民ニーズがますます多様化する中で、その課題やニーズに対して迅速に対応できるよう、引き続き行政組織について不断の見直しを行っていきます。
上郡ピュアランド山の里については、昨年、専門家や住民代表等で構成する、ピュアランドのあり方検討委員会の中で、「公益性の確保(町民の幸福度の向上につながること)と採算性の向上(町の財政負担の軽減)を前提として、現在の用途にとらわれず、町にとってよりよい形で利活用していくべき」との方向性が取りまとめられました。今後は、その方向性に基づき、土地、建物の早期の利活用等に向け、公募手続等を進めていきます。
デジタル技術を活用した地域課題の解決や利便性の向上については、先ほども述べたところですが、これに加えて、行政運営の効率化や職員の働き方改革は喫緊の課題です。
この課題に対応するために、デジタル技術を活用した職員の多様な働き方の支援を進め、優秀な人材の確保と育成に努めるとともに、行政手続きのデジタル化やSMS(ショートメッセージ)サービス・AI(人工知能)・RPA技術(ロボットによる業務プロセスの自動化)の活用等を通じて、効率的な行財政運営に努めます。
また、歳出の見直しも必要不可欠です。効率的・効果的な行政サービスを提供するため、事業効果の検証と、必要な見直しを継続して行っていきます。
さらに、町が策定している各種計画・指針の種類は増加の一途で、内容も複雑化し、策定・改訂に要する費用も年々増加しています。これらの計画等について、法令等により内容が定められているものを除き、内容を抜本的に見直し、簡素でわかりやすいものとするほか、策定業務を業者に委託することの是非を改めて検討し、歳出の削減に取り組みます。
梅田町長が3月議会定例会で述べた施政方針の全文は、本紙下の二次元コードで見ることができます。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>