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健康ダイアリー 認知症のリスクを踏まえた終活の提案

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兵庫県太子町

人生100年時代となり長寿化が進行し、認知症は、誰にも関係する病気だと言えます。内閣府の高齢社会白書によると、2025年には、65歳以上の約5人に1人が認知症になると推察されています。

■認知症リスクを踏まえて、明確にしておくと良い3つのこと
(1)所有財産をどうするのか明確にする
いつかは認知症になり自分でお金の管理ができなくなると想定し、生活費や入院費、施設入居のための費用を準備し、それを家族が使えるようにしておきます。また、自分の所有財産を洗い出しつつ、相続に関しても希望を明らかにしておくとよいでしょう。今のうちから法的に有効な遺言書の作成手続きを済ませることも、よいかもしれません。認知症の症状が進んでしまうと、遺言能力がないと判定されて、遺言書を作成できないという場合もあるからです。

(2)生活・医療・介護に対する希望を明確にする
認知症の症状が進むと、今まで通りの生活ができにくくなる可能性があります。介護サービスや施設入所などが必要になるかもしれません。自分はどこで、どのような医療・介護を受けたいのかを、あらかじめ自分の希望として考えておくとよいでしょう。自身の希望が事前に分かっていれば、介護をする家族の負担が軽減されるでしょう。

(3)これまでの自分を明確にする
自分の人生を振り返り、その記録をしておくことには大きな意味があります。もしも認知症になり、自分自身の記憶が曖昧になってきたときに、「私はあの頃、こんなことを考え、こういうことをしていた」と記録を確認することができるからです。また、症状が悪化して判断能力が著しく低下した場合に、家族をはじめ、介護や看護を担う人たちに自分の人となりを知ってもらう手段にもなります。自分のこれまでの歩み(経歴や折々で思ったこと)に加えて、自分がどういった人間なのか(性格や嗜好、趣味、大切にしてきたことなど)についても、今のうちに記録しておくとよいでしょう。

■太子町版「エンディングノート」をご活用ください
上記(1)~(3)をエンディングノートに書いてみましょう。

太子町版エンディングノートは
・葬儀の生前予約、お墓の購入、遺言書の作成、身の回りの持ち物の整理といった「旅立ちのときやその後のことを生前に準備すること」
・延命治療や緩和ケアなどの医療や介護が必要になったとき、認知症になったときのために決めておくなど「これからを安心して過ごすために備えること」
・趣味や旅行、家族や友人との時間を楽しむなど「残りの人生を充実して生きること」
それぞれに記入欄があり、書きやすいノートになっています。
ぜひ、自身の終活にご活用ください。ノートは高年介護課で配付しています。

■自分らしく生きるために!「成年後見制度」
認知症になっても自分の希望通りの生き方を実現させるには、「成年後見制度」の利用が選択肢にあります。「成年後見制度」とは、認知症などで判断能力が低下した人を法的に保護・支援するものです。本人に代わって成年後見人が財産管理や身上保護(介護・福祉サービスや施設入所・入院の契約など)の手続きを行います。「成年後見制度」には「法定後見制度」と「任意後見制度」の2つがあります。
「法定後見制度」は、判断能力が不十分になった際に、申し立てにより家庭裁判所によって後見人などが選任されます。
「任意後見制度」は、元気なうちに、あらかじめ任意後見人を選び、自分に代わってやってもらいたいことに関して契約を結びます。ただし任意後見人の契約は、本人と任意後見人がそろって公証役場に行き、公正証書を作ってもらう必要があります。
成年後見制度を利用することで、住み慣れた地域で自分らしく安心して暮らすことが可能になります。成年後見制度については、西播磨成年後見支援センター(たつの市揖保川総合支所内:【電話】0791-72-7294)または高年介護課(【電話】276-6639)にお問い合わせください。

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