■インターネットと人権
現代社会において、多くの人々が、SNSを利用して感情、意見、感想を世界中に発信しています。しかし、この自由な表現の場が、他人を侮辱し傷つけるための武器として使われることがあります。誹謗中傷は、重大な人権侵害であり、全ての人が関心をもち、その解決に向けて取り組むべき重要な問題です。
誹謗中傷の問題は、特にインターネット上で深刻化しています。近年は、SNS上の誹謗中傷により、自ら命を絶つという事例も起こっています。そのような場で個人を攻撃する行為は、ただ単に「言論の自由」を行使しているだけでなく、悪意により他人の名誉や尊厳を傷つける人権侵害行為となります。
さらに、誹謗中傷は、個々に根深い心の傷を与えるだけでなく、多くの人々の目に触れることで、社会全体の雰囲気をも悪くしてしまいます。また、事実に基づいていない誤った情報の拡散も、多くの人々の考えを左右し、社会全体を分断する可能性があります。つまり、インターネット上の誹謗中傷は、社会という共有空間に対する人権侵害とも言えるでしょう。
では、誹謗中傷やその他の人権侵害の解決に向け、私たちは何ができるのでしょうか。
まず、大切なことは、自分自身の言動を見直すことではないでしょうか。一人一人が自身の言動を心に問い、他人の権利を侵害していないか、日々あらゆる場において振り返ることが求められます。
さらに、社会全体として、人権教育を充実させることも大切です。人権について正しく理解することで、自身の言動が他人を傷つける可能性があることに気付くことができます。
また、行政の対策として、本町をはじめ、多くの自治体が、「インターネット・モニタリング事業」を実施し、監視による抑止を図っています。
私たち一人一人が人権侵害に対するアンテナを高くし、日々の行動に生かすことで、人権尊重の文化を築き上げることができるでしょう。人権は、自分自身だけのものではなく、全ての人のものでもあります。互いの人権を尊重し合い、理解し合う社会をめざしていきたいですね。
問合せ:社会教育課
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