文字サイズ
自治体の皆さまへ

人権一口メモ No.260

18/48

兵庫県太子町

■アンコンシャスバイアス
11月に開催された太子町人権教育実践発表会では、多くの人にご来場いただき、各分科会において熱心な討議がなされました。企業部会においては、兵庫県人権啓発協会の助野慎一郎先生を講師にお招きし、「差別のない明るい、働きがいのある職場づくりをめざして」と題し、ご講演をいただきました。
その中で出てきたキーワードの一つに「アンコンシャスバイアス」というものがありました。「無意識の思い込み、偏見」と訳されるこのバイアスは、これまでに経験したことや見聞きしたことに照らし合わせて、「この人は、〇〇だからこうだろう」、「ふつう〇〇だからこうだろう」というように、あらゆるものを「自分なりに解釈する」脳の機能(ステレオタイプ)によって引き起こされるものです。
日本においてもアンコンシャスバイアスは数多く見受けられます。特に、男女の役割分担のステレオタイプは、多くの企業、学校、家庭で繰り返され、固定化しています。女性が家庭を優先し、男性がキャリアを優先するというこの枠組みは、夢や可能性、そして個々の人権を制約するものとなっています。
女性の経営者や取締役が少ないことも、アンコンシャスバイアスが作用しています。「リーダーシップは男性が担うべき」という無意識の先入観が、女性がリーダーシップポジションにつく機会を奪っているのです。
アンコンシャスバイアスを解消するためには、まず、自己認識から始めることが重要です。私たちはどれほど平等を尊重する意識を有していようとも、無意識のうちに偏見をもっていることがあるのです。
次に、異なる経験をもつ人々と対話し、違いを尊重し理解することが求められます。私たち自身の世界観だけでなく、他者の視点を尊重し、理解することが重要です。
社会全体として、私たち一人一人がアンコンシャスバイアスをもつことを認識し、それを克服するための行動を始めることが求められています。機会を均等に、公平に分けるために、自分の内側にある無意識の壁を壊し、個々の人権と可能性が尊重される社会をめざしたいですね。

問合せ:社会教育課

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU