近年、日本では災害が頻発しています。いざという時の心構えを常に持ち、家庭において食料などを1週間分以上備蓄することが推奨されています。災害時の食は非常食のイメージがありませんか。非常食を1週間分準備するとなると大変そうに感じますが、ローリングストック法を用いると、普段の食料を少し多めに買い足すだけで、備蓄できます。
◆ローリングストックとは
ストック(備蓄)をローリング(回転)することです。普段の食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限が切れる前に普段の食事で消費し、消費した分を買い足すことで常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保ちます。
家族人数×7日分(1人21食分)、水は成人1人あたり3L/日×7日分(1人21L)が備蓄する目安です。
◆ローリングストックの食品選びのポイント
(1)開封後しばらくもつもの、または使い切りサイズのもの
(2)常温で保存できるもの
(3)そのまま食べられる、または調理が簡単なもの
(4)調理後、生ごみが出にくいもの
○おすすめの食品
主食:パックごはん、乾麺、カップ麺、ホットケーキミックスの粉など
主菜:肉・魚・豆などの缶詰、丼・カレー・パスタソースなどのレトルト食品など
副菜:じゃがいもや玉ねぎなど日持ちする野菜、野菜の缶詰、野菜ジュース、乾燥野菜、インスタントのみそ汁など
その他:果物の缶詰、スキムミルク、調味料、菓子類など
災害直後は炭水化物に偏りがちで栄養バランスが悪くなり、便秘や口内炎などの体調不良を起こしやすくなります。たんぱく質食品や野菜も忘れず常備しましょう。
乳幼児がいる場合は、粉ミルクやベビーフードも余分に買っておきましょう。また、高齢者など噛むことが難しい人がいる場合は、おかゆなど軟らかくて食べやすい食品を買っておきましょう。
食品と併せてカセットコンロ・ボンベも準備しておきましょう。災害時にガスや電気が止まった際に熱源として役立ちます。ガスボンベ1本で約1時間程度使用可能です。1週間で1人あたり約6本の備蓄が必要となります。使用期限にも注意しましょう。
◆パッククッキングに挑戦
パッククッキングとは、食材を入れたポリ袋を鍋で湯せんして加熱するだけで料理ができる調理方法のことです。ガス・水道・電気などのライフラインが使えなくなっても、簡単に食事を作って食べることができます。袋の中で調理し、そのまま食べることで鍋も汚れず、お皿もいらないので洗い物が少なくて済みます。ポリ袋は高温に耐えられる高密度ポリエチレンでできている半透明のものを使用してください。
○おすすめレシピ(レシピ提供:太子町いずみ会)
「みそ煮さばじゃが」
<材料> 1人分
・さばみそ煮缶…60g
・じゃがいも…80g
・にんじん…10g
・玉ねぎ…20g
・水…大さじ1
<作り方>
(1)じゃがいもは縦半分に切り、食べやすい大きさに切る。にんじんは小さめの薄切り、玉ねぎはくし切りにする。
(2)ポリ袋に(1)とさばみそ煮缶、水を入れる。
(3)ポリ袋の空気を抜き、袋の上の方で結ぶ。
(4)沸騰した鍋のお湯の中に(3)を入れ、沸騰した状態のまま約30分加熱する。
○災害時の食についてのパンフレット
兵庫県が作成したパンフレットでは、災害時の食についてより詳しい内容が記載されています。ぜひご覧ください。
兵庫県ホームページいざという時の心構え災害時の食に備える
※二次元コード本紙P.16をご覧下さい。
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