◆周りから見えにくい障害・生きづらさ
本年度の住民学習会で活用していただく人権啓発映画「あなたの笑顔がくれたもの」を紹介します。この映画は、「周りから見えにくい障害・生きづらさ」をテーマとしています。
映画の主人公の麻友子は、発達障害のある幼馴染の紗希、オストメイト(人工肛門保有者)の女子高生である美織、祖母の介護をしている桃田(ヤングケアラー)という、それぞれ周りからは見えにくい生きづらさを抱えている3人との関わり合いによって、自分の思い込みに気付き、変わる決意をします。外見や属性で人を決めつけたり判断したりせず、「一人一人、考えや感じ方は違うこと」を理解して向き合う大切さについて学んでいける映像教材となっています。
発達障害については、「発達障害」に対する間違ったイメージから、思い込みや決めつけ、レッテル貼りなどをする事案が起こりえます。しかし、大切なのは、その人には何ができて何が苦手なのか、どんな魅力があるのかといった、「その人自身」に目を向けることです。そして、個人に合った支援をすることが、その人がその人らしく生きていくことに繋がります。
オストメイトは、さまざまな病気や事故によって、人工肛門・人工膀胱(=ストーマ)を腹部に取り付けている人たちのことです。ストーマ用装具パウチを装着することによって、手術前と同じように社会生活を送ることが出来ます。しかし、外見では分かりづらい障害であるため、社会的な理解が十分に進んでいない部分があります。
ヤングケアラーへの支援のあり方・解決方法は場合によります。その答えは当人たちしか持っていないからこそ、個別に対応を考えていく必要があると言えるでしょう。本人とその家族の意思を尊重しながら、本人の選択肢を増やしていくという考え方が重要です。
本映像教材は、一人一人が大切にされる社会の実現について、改めて問い直すことができる内容となっています。ぜひ、住民学習会などで活用いただき、職場や家庭内で「人権」について話し合うきっかけとして役立てていただければと思います。
問合せ:社会教育課
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