■いただきま~す!みんなの給食
全国学校給食甲子園で日本一になった宍粟市の学校給食。市内19の学校へ毎日届けるこの給食には、子どもたちの健やかな成長を願う給食センターのスタッフや生産者の思いが込められています。今月は、たくさんの思いが詰まった“みんなの給食”を特集します。
■給食甲子園で1249の頂点に 日本一の給食メニュー
昨年、学校給食の日本一を決める「第17回全国学校給食甲子園」に宍粟市の学校給食センターが出場。1249施設の中で見事優勝を果たし、全国の頂点に輝きました。味はもちろん、地域の食材を多く取り入れたことにも高評価を受けた優勝献立は、子どもの発育に必要な栄養バランスが十分に考えられ、地元の「食」についての学びを深める“発酵のふるさと宍粟”ならではのメニューとなっています。ここでは市内の酒蔵で生産された酒かすや地元農家で採れた野菜などをふんだんに使った“日本一の給食メニュー”を紹介します。
○栄養価を表すグラフ
※円の外側が基準値となり、小学4年生相当の量で計算しています。
・献立の材料やレシピなどはコチラ(二次元コードは本紙をご覧ください)
■給食のここがすごい! 宍粟は“地産地消率7割”
宍粟市の学校給食の地産地消率(コメ含む)は、ここ10年間で見ても平均70パーセント以上と高い率を誇っています。令和3年度の兵庫県全体の平均が11.2パーセント(食材数ベース・県教育委員会「学校給食の現況(令和4年度)」より)だったのに対し、宍粟市は71.9パーセント(重量ベース)。4年度は気象条件などの影響により少し下がりましたが、高水準を維持しています。お米は100パーセント宍粟産を使用しているほか、果物や肉類(ジビエ含む)、大豆、川魚、小麦粉に至るまで地場産物にこだわっています。また、給食の残食率は全国平均が6~7パーセントであるのに対し、宍粟市は約2パーセントと、食べ残しも少なくなっています。
○地産地消率の推移
○毎月19日は「食育の日」
月に一度、宍粟産の食材だけで作った給食を提供しています。主にご飯とみそ汁のみの献立で、地元のものだけを食べていた昔の食事を子どもたちが体験する機会としています。
■栄養教諭の世良さん、調理員の安原さん 甲子園で光った2人のコンビネーション
決勝大会には、全国から4次にわたる審査を勝ち抜いた7施設が出場しました。東京都の女子栄養大学駒込(こまごめ)キャンパスで実際に調理を行い、審査員が味、見た目、衛生管理、調理技術、チームワーク、地元食材の生かし方の7項目で審査。制限時間が1時間で、手順など厳しい審査基準もある中、山崎学校給食センター栄養教諭の世良さんと調理員の安原さんのコンビネーションが光り、日本一の栄冠を手にしました。
▽栄養教諭 世良光(せらひかり)さん
“ふるさとの味”でいっぱいにする献立を考えました。発酵食品は旨みに加え、減塩効果もあります。子どもたちの体のことを第一に考え、真心込めた給食をこれからも作っていきたいです。
▽調理員 安原風花(やすはらふうか)さん
大会に向けての練習から、お互い声をかけ合うことを意識していました。本番でもその成果が出たと思います。調理では安全な給食を届けられるよう、食材の入念なチェックを常に心がけています。
・大会や表彰式の様子はコチラから(二次元コードは本紙をご覧ください)
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