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■File38 ヒメボタル
今月は市内に生息するヒメボタルを紹介します。
◇まるであの昔話?陸にすむ「森のホタル」
ホタルといえばきれいな川にすむイメージを持つ人が多いのですが、ヒメボタルは湿った竹林や草地など陸地に生息し、「森のホタル」とも呼ばれています。
市内では農業公園や猪名川・藻川の河川敷周辺で見られ、幼虫は陸にすむ貝の仲間のキセルガイなどを食べています。成虫が発光する姿は毎年5月〜6月ごろに確認でき、竹林で光る様子が、かぐや姫の一場面に例えられることもあるんですよ。
◇ゲンジボタルと何が違うの?
市内にはゲンジボタルという種類も生息しており、ヒメボタルとそれぞれ異なる特徴があります。
ゲンジボタルは体長12〜17mm程度、背中の前方に黒い十字模様があり、黄緑色の光で約2秒に1回、長く光ります。
一方、ヒメボタルの体長はゲンジボタルより小さい6〜7mm程度。背中の前方の黒い模様は逆三角形のような形をしています。黄色い光で約1秒に2回、フラッシュのように光ります。
◇ヒメボタルの数が減っています
ヒメボタルは雌が飛べないため移動できる範囲が限られており、環境の変化の影響を受けやすい生き物です。かつては本市でも河川沿いの林や竹林などでヒメボタルが飛び交っていましたが、開発などによって湿り気の多い林や草地が少なくなり、今では数が減ってしまいました。兵庫県版レッドリストでも、最近減少が著しい種である「要注目種」に選定されています。
◇みんなで守ろう!
ヒメボタルの減少を防ぐには、生息場所の自然環境を壊さないことが重要です。市内では農業公園などで、地域の皆さんによる保全活動が行われています。自然を守る意識を一人ひとりが持つことで、尼崎にヒメボタルの光を残していきましょう。
■あまらぶクイズ
ヒメボタルの幼虫が食べているものは何でしょう?
(1)果物
(2)ほかの昆虫
(3)貝の仲間
答え:(3)貝の仲間
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